【人気女優が完璧再現した「ジャンプヒロイン」4】森田望智が憑依した「ボーイッシュ美女」、原作にもアニメにも忠実すぎた『シティーハンター』槇村香の画像
Netflix『シティーハンター』(C)北条司/コアミックス 1985

 人気漫画の実写化には、常に高いハードルがつきまとう。とくに独自の世界観を持ち、超人的なキャラクターが数多く登場する『週刊少年ジャンプ』(集英社)作品の実写化は、原作ファンの大きな期待も相まって一筋縄ではいかないだろう。ビジュアルやキャラクター像に少しでも違和感があれば、厳しい評価にさらされることも少なくないのだ。

 しかし、そのようなプレッシャーをものともせず、まるで原作からそのまま抜け出してきたかのような、圧倒的な再現度を誇るヒロインも存在する。実写化のクオリティが向上した背景にはCG技術の進化なども挙げられるが、何よりそのキャラクターになりきるため、緻密な役作りや過酷なアクションに挑んだ女優たちの並々ならぬ努力があったからに他ならない。

 そこで今回は、ジャンプ漫画の実写化作品において、見事なビジュアルと演技でファンを魅了した実力派女優たちを複数回にわたって紹介していく。

(第4回/全5回)

※本記事には各作品の内容を含みます

■巨大ハンマーの猛特訓で体現した令和の相棒『シティーハンター』槇村香役:森田望智

 2024年4月にNetflix映画として全世界独占配信され、大ヒットを記録した北条司さんによる伝説的コミック『シティーハンター』。日本初となる実写版で主人公・冴羽獠を鈴木亮平さんが演じ、その相棒となるヒロイン・槇村香を演じたのが森田望智さんである。

 森田さんといえば、同じくNetflixで配信されたドラマ『全裸監督』において、黒木香役を体当たりで演じ、世間を魅了したことも記憶に新しい。今回の香役でも、まさに“憑依型”と称されるにふさわしい演技で視聴者を驚かせた。

 『シティーハンター』は裏社会の厄介事を請け負う超一流のスイーパー・獠の活躍を描く、コミカルかつハードボイルドな物語だ。一流の腕を持ちながら無類の女好きである獠と、そんな彼を巨大ハンマーで制裁しつつも深い絆で結ばれていく香。

 この伝説的な名コンビを令和の時代に実写化するという大きなプレッシャーの中、森田さんは原作への並々ならぬリスペクトを胸に役作りに挑んだ。

 意外にも、森田さんは出演が決まるまで原作やアニメに触れたことがなかったという。しかし、役作りのために全話を鑑賞するとすぐに獠の虜となり、「こんなに漫画のキャラクターに恋したことがあるだろうか」と感じるほどに思いが募っていったという。そして、自身の髪を実際にカットし、ビジュアルから香へと近づけていったのである。

 さらにファンを驚かせたのは、香の声の表現だ。アニメ版で香の声を担当した声優・伊倉一恵さんへのリスペクトから、特徴的な声質を要所で近づけられるよう、懸命に練習を重ねたという。

 実際に作品を見てみると、原作漫画で見られる香の躍動感溢れる動きに加え、声までもがアニメ版を彷彿させる仕上がりとなっている。特に、名セリフである「あんたには新しい相棒が必要でしょ」を聞いたときは、思わず鳥肌が立ってしまった。

 また、森田さんは、香の代名詞とも言える「100tハンマー」の扱いにも並々ならぬ情熱を注いだ。現実世界にリアリティをもって登場させるため、巨大かつ重く作られたハンマーだったが、それに振り回されるのではなく“自ら操っている感じ”を出すため、主演の鈴木さんからのアドバイスも受けながら猛特訓を重ねたという。

 最終的には本人も「しっくりくるようになりました」と語るほど見事にマスターし、劇中では違和感なくハンマーを振り回す姿を披露した。

 弱さや未熟さを持ち合わせながらも、人の心を動かす魅力を持つ槇村香。森田さんの真摯な努力と徹底した役作りによって、令和の時代にふさわしい新たな香が誕生した。その結果、多くの原作ファンからも愛される魅力的なヒロインとして、実写版の世界的ヒットを力強く支えたのである。

 ちなみに、森田さんは2027年前期のNHK朝ドラヒロインに決定している。次はいかなる“憑依”を見せてくれるのか、今から期待が高まる。

 

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Prime Video アニメ『シティーハンター』
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