■麻雀で見せた驚異の強運
最後に、蘭の豪快ともいえる麻雀のエピソードを紹介したい。その驚きの場面は、コミックス第15巻に収録されている「金融会社社長殺人事件」で見ることができる。
雀荘で小五郎がいつものメンバーと麻雀を楽しんでいると、蘭が迎えにやってくる。ちょうどメンバーが1人足りなかったため、蘭が参加することになるのだが……なんと彼女は、「大三元、四暗刻、字一色」という「トリプル役満」を達成してしまう。
麻雀に縁がない人からすれば何のことか分からないかもしれないが、これを成し遂げるには神がかった強運が必要。現実ではまずお目にかかれないといってもいい。それをあっさりとやってのけた蘭は、まるで麻雀の申し子のようだった。
さらにこのエピソードのラストでは、事件解決後に小五郎がコンピュータゲームの「脱衣麻雀」に興じているところに再び蘭が現れる。
小五郎とコナンがどのような待ちでテンパイを取るか言い争っていると、蘭は「ここは八索切りでドラ五索待ちの即リー」と和了る確率が低い選択を押し通した。コナンや小五郎は絶対に無理だと思っていたが、またも蘭は豪運でそれを和了り、三倍満を出していた。
この勝負強さを目撃したコナンと小五郎は、蘭には絶対に勝てないと悟ったことだろう。父親にはない蘭の博才が解放された瞬間である。それにしても、最初麻雀に誘われた時は「こんな暗くてダサイシケた大人の遊びなんて絶対にやりません!!」と拒絶していたのに、人間どうなるかわからないものだ。
蘭の意外な能力が不意に発揮されるシーンは、物語におもしろい彩りを添えている。こうした一面を見ると、蘭も主人公の工藤新一に負けず劣らずハイスペックな人間であることを気づかされる。特技の空手を生かした圧倒的な戦闘能力も含め、今後のさらなる活躍が楽しみだ。


