鈴木亮平主演ドラマ『リブート』、改めて「第1話」を観返してわかった“意味深伏線” 数々の匂わせに細かいクセ描写も…の画像
ドラマ『リブート』 (C)TBS

 3月1日の放送でいよいよ第一章完結を迎える、鈴木亮平主演の日曜劇場『リブート』(TBS系)。本作は登場人物が多く人間関係も入り組んでいる上、毎話怒涛の展開が繰り広げられており、とにかく情報量が多いのが特徴だ。

 思い返してみれば、第1話の時点で話の筋を追うだけで精いっぱいで、「一体何がどうなっているの?」と混乱する場面も多かった。しかし、これまでの5話を踏まえてあらためて第1話を観返してみると、「そういうことだったのか!」と腑に落ちる描写が多いことに気付かされた。

 今回は、観返してみて初めて気付いた第1話の「伏線」について振り返っていきたい。

※本記事は『リブート』第5話までの内容を含みます。

■第1話から匂わされていた「儀堂と夏海の関係」

 まず、第4話で生存が判明した儀堂歩(鈴木亮平)について。

 儀堂は第1話にて、早瀬陸(リブート前:松山ケンイチ、リブート後:鈴木亮平)に彼の妻・夏海(山口紗弥加)と思われる遺体が発見されたことを伝える際、「(夏海さんは)大好きだったでしょ甘い物」と話している。さらりと出てきた発言なので当初は見逃してしまっていたが、よくよく考えてみればこれは不自然である。

 もちろん、儀堂は事件の捜査担当として、被害者である夏海についてあれこれ調べたはずだ。しかし、「甘いものが大好き」という個人的な、しかも捜査とは関係のない些細な情報を知る機会があったとは考えにくい。しかも、儀堂が放った「大好きだったでしょ」のニュアンスは、疑問形というより断定的なものだった。

 後に、儀堂も夏海も合六亘(北村有起哉)の裏ビジネスに深く関わっており、儀堂の脅迫によって2人が共犯関係を結んでいたことが判明する。それを思えば、この発言は儀堂が個人的に夏海を知っていたことを匂わせる伏線だったのではないだろうか。

 また、海江田勇(酒向芳)が早瀬に「夏海から“大事な書類”を託されなかったか」と尋ね、その可能性がないと見るや「犯人は儀堂で決まりじゃ」と確信していたのも、放送当時にはよくわからなかった発言だ。しかしこれもまた、儀堂と夏海、海江田が結託して10億を奪おうとしていたという事実の伏線だったのだろう。

 そのほか、捜査一課のメンバーが早瀬の家を訪れた際、儀堂は後からやってきて、紙袋を手に周辺をコソコソうろついていた。第5話で明かされた情報と照らし合わせると、儀堂がこの時、夏海のパソコンを一香が用意していたものにすり替えていたことがうかがえる。

 このように次第に点と点がつながり線となっていく感覚は、細部まで情報がぎっしり詰まっているからこそ味わえるものかもしれない。

■随所でていねいに描かれる「登場人物のクセ」

 本作では、各登場人物の行動の「クセ」が意識的に描かれている印象があるが、その傾向は第1話の時点ではっきりと見てとれる。猫舌で熱い飲み物をまともに飲めない早瀬、甘いものを食べるときに幸せそうな笑顔を浮かべる幸後一香(戸田恵梨香)……など、印象的な場面は数多い。

 中でも、あらためて観返してみて驚いたのが、夏海の「イチゴをヘタのほうから食べる」というクセが、初回できちんと描かれていたことだ。このクセについて初めて言及されたのは第3話のこと。しかし、第1話の回想シーンにて、誕生日のお祝いでハヤセケーキを食べる夏海は、嬉しそうな表情でイチゴをヘタ側からかじっていた。

 甘い物つながりでいくと、第1話で儀堂がシュークリームを頬張る場面も、第4話でリブート儀堂のふりをした本物儀堂がドーナツを食べる場面を活かすための伏線だったのではと感じられる。甘い物が苦手な本物儀堂は、スイーツの食べ方が早瀬扮するリブート儀堂とはまるで違う。

 嫌々咀嚼しているのが伝わってくるのだが、あらためてシュークリームとドーナツのシーンを比べてみると「なるほど同一人物だな」と納得させられ、思わず笑ってしまった。

 また、早瀬と一香の間の「暗号」となった「両耳を引っ張る」という動き。これは第1話で早瀬が息子の拓海相手に何度もやっており、家族写真から察するに夏海と共通のクセだったらしい。さらに第5話では、これはかつて早瀬の母・良子が早瀬にやっていたものだと明かされた。

 ちなみに良子は作中で一度もこの動きを披露していない。息子はともかく、孫相手にやっていてもよさそうなものだが……。良子の左半身が不自由なことが関連しているのか、何か他の理由があるのかと勘ぐってしまう。

 ほかにも、監察官・真北正親がやたら儀堂の肩を叩いていたり、冬橋航の食べ方が汚かったりと、第1話からさまざまな人物のクセが描かれている。これらは単にキャラクター性を際立たせるものなのか、それとも「両耳を引っ張る動き」のように今後の展開で効いてくるのか、そのあたりも注目したいところだ。

 

 各話に数多くの情報が盛り込まれているため、1回観ただけではなかなか理解が追い付かないところがある『リブート』。今回紹介したように、あらためて振り返って「なるほど」と納得するところもあれば、もちろんまだ解明していない意味深描写も多くある。今夜の第一章完結をきっかけに、あらためて過去エピソードを見返してみてはいかがだろうか。何か新たな発見があるかもしれない。

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