1984年から『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載が始まった鳥山明さんの傑作漫画『ドラゴンボール』。1995年に連載は終了したが、いまだに国内外で絶大な人気を誇り、定期的に新作アニメも放送されている。
2026年秋にはシリーズ最新作となる『ドラゴンボール超 ビルス』がフジテレビ系にて放送予定。同作は、2015年から放送されたテレビアニメ『ドラゴンボール超』をベースに、新規カット追加や映像のクオリティ向上が施された「エンハンスド(強化)版」とのこと。
『ドラゴンボール超』や映画作品を未視聴の人には、タイトルにある「ビルス」が何者なのか気になるところだろう。あのフリーザやベジータですら恐れるほどの「ビルス」がどのようなキャラクターなのか、関連するエピソードも交えながらあらためて振り返ってみよう。
※本記事には作品や「ビルス」に関する核心的な内容を含みます。
■気分次第で圧倒的な力を振りかざす「ワガママ破壊神」
2013年に公開された映画『ドラゴンボールZ 神と神』で初登場したビルスは、古代エジプト風の衣装をまとった猫のような姿をした「破壊神」である。破壊神とは宇宙のバランスを保つために惑星などの破壊活動を許された神であり、ビルスは悟空たちが暮らす第7宇宙を担当していた。
非常にワガママで気分屋のビルスは、気に入らないことがあると見境なく星を破壊する暴君。その一方で昼寝好きの怠け者という側面もあり、破壊神としての仕事はそこまで熱心にやりたがらない。
悟空とともに魔人ブウの復活を阻止しようとした界王神・シンとビルスは同格で、創造をつかさどる界王神と破壊神は対を成す存在である。そのためどちらかが死ねば、もう片方も死ぬという運命共同体。しかしビルスは、宇宙そのものすら破壊する圧倒的な力を持つため、界王神からも恐れられる存在なのだ。
その強さは、超サイヤ人3になった悟空をデコピンと手刀の一撃で倒すほど。さらに「超サイヤ人ゴッド」に覚醒してパワーアップを果たした悟空ですら、ビルスは全力を出すまでもなく、ねじ伏せていた。
危なっかしい暴虐キャラではあるが、神であるため一定の秩序に従って行動するふしもある。そのため悟空と敵対したり、仲間になったりする存在ではなく、あくまで「中立の立場」というスタンスでかかわることになる。
■フリーザによる「惑星ベジータ破壊」の首謀者!?
圧倒的強者であるビルスに対しては、誰にでも偉そうな態度をとるベジータでさえ敬語で話し、顔色をうかがうほど。妻・ブルマの誕生日会では、ビルスの正体を知らずに馴れ馴れしく接するヤムチャや、ロシアンたこ焼きを食べさせようとするクリリンにベジータはヒヤヒヤ。
自らビルスに大盛りのたこ焼きを給仕する献身ぶりを見せ、必死に機嫌をとっていた。ふだん見られないベジータの姿から、ビルスを怒らせたらいかに危険なのかが伝わってくる。
「宇宙の帝王」たるフリーザも、父であるコルド大王から「破壊神ビルスと魔人ブウには手を出すな」と警告され、ビルスのことを恐れていた。
またサイヤ人の故郷である惑星ベジータを破壊したのはフリーザだが、実は破壊するよう仕向けたのはビルスである。
やりすぎたサイヤ人たちの存在が気に入らなかったビルスは、自分が手を下すには遠くて面倒くさいという理由で、フリーザに惑星ベジータの破壊を任せたのだ。フリーザをパシリに使うのもすごいが、その内容がサイヤ人を星ごとせん滅するというのも、とんでもないスケールの大きさだ。
破壊神としては恐ろしいふるまいが目立つビルスだが悪の存在というわけではなく、ブルマの誕生日パーティを台無しにした際は素直に謝罪している。
宇宙に悪影響を及ぼすほどの邪悪な存在であるザマスを破壊するなど、神としての品格と自覚は持っているようだ。


