■友だちなのにヒロインの邪魔をする『ピーチガール』永野芽郁

 最後は上田美和さんによる『ピーチガール』(講談社)の憎たらしい女、柏木沙絵(さえ)を演じた永野芽郁さんについて紹介していこう。

 さえは主人公・安達ももとよく一緒にいる同級生で、ももの好きなものをなんでも“横取り”したがる。見た目はかわいらしく天使のようだが、中身は小悪魔、というよりもはや悪魔。ももが「とーじ」こと東寺ヶ森一矢に好意を寄せていると気付くと、彼女の恋を破滅させる策略を立て始める。

 さえは巧みな立ち回りであることないことを吹聴して回り、ももの生活をめちゃくちゃにしていく。その手口はあまりにもえげつなく、時に盗撮や誘拐など犯罪まがいの行動に出ることも。「ももが不幸になれば私は幸せなの」とまで言い切る姿からは、さえの底知れない闇が垣間見える。

 永野さんは、そんなどうしようもない悪女を見事に演じ切っている。天真爛漫な笑顔から、思わずゾクッとするような冷めた表情、悔しさのあまりに白目を剥く場面もある。その振り切った演技が、さえの二面性を際立たせていたように思う。

 

 今回紹介した“恋のライバル役”の女優たちは、いずれもあまりにリアルな演技を披露しており、ここでしか見られない憎たらしい表情は、まさに必見だ。

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