■静かに心震わす旅路、完璧な再始動!『葬送のフリーレン 第2期』

 続いては、山田鐘人さん・アベツカサさんの同名漫画が原作となった『葬送のフリーレン』。主人公・フリーレンの「魔王討伐のその後」を描いたファンタジー作品で、現在第2期が放送中だ。

 2023年秋から連続2クールで放送された本作。エルフの魔法使いフリーレンが、人間の仲間を看取った後、改めて“人間とは何か”を知る長い旅路に出る物語は好評を博し、弟子のフェルン、戦士シュタルクたちの姿は多くの視聴者の心を掴んだ。

 第1期の最終盤では、フリーレンたちが北部高原を目指す途中、一級魔法使い試験で知り合ったヴィアベルらとも交流し、新たな仲間との関係を深めていった。そして開始された第2期にてさっそく注目を集めたのが、アニメオリジナルの描写だ。

 道中で魔法を無効化する鉱石「封魔鉱」を発見し、うっかり洞窟に転落してしまうフリーレンたち。その後、洞窟に現れた竜から逃げるシーンが流れるが、ここでフリーレンが、勇者ヒンメルの「逃げたくなったら皆で逃げよう。僕達はパーティーなんだから」という言葉を思い出し、過去の回想シーンへ突入する。原作では多くは描かれなかった、ヒンメル、ハイター、アイゼンらとの様子が映し出され、SNSでは「原作解釈度が高すぎる」と、ファンも納得のクオリティとなった。

 そしてファンを歓喜させたもう一つの要因が、シュタルクとフェルンの愛おしすぎる関係性だ。

 第1期にて、互いにプレゼントを贈り合うなどカップルさながらの関係性を見せた二人。第2期では、フェルンが洞窟に転落した後にシュタルクの頭を撫でたり、シュタルクに「いっぱいなでます」と返すフェルンの姿など、これまた仲睦まじい姿が描かれた。

 そして第1話終盤にて、シュタルクにもらった鏡蓮華のブレスレットを握りしめ、笑みを浮かべるフェルン。鏡蓮華の花言葉は「久遠の愛情」を意味しており、このシーンに視聴者からも「良き過ぎて尊い」「早く結婚してください」「もっとイチャイチャしろ」と、二人の尊い関係性の再来に悶絶する声であふれた。

 静かでゆっくり染み入るようなストーリーで国内外のファンを魅了する『葬送のフリーレン』。彼女たちの旅路が今後どんな感動を紡いでいくのか、見守っていきたい。

■少女とコーチの熱い成長ドラマ再び!『メダリスト 第2期』

 最後の作品は、フィギュアスケートをテーマに、選手とコーチ二人三脚の物語を描く『メダリスト』。つるまいかださんの同名漫画を原作とした本作は、第1期放送前は隠れた名作的な存在だったが、スケートシーンの美麗さ、胸を打つストーリー展開、主人公の結束いのりと、コーチの明浦路司による軽快な掛け合いが評判を呼び、ファンを増やした。

 冬アニメの中では遅めのスタートとなった第2期だが、初回放送はその期待を上回る仕上がりとなった。

 第1期では地方大会で実績を積んだいのりがバッジテストに合格し、天才少女・狼嵜光と肩を並べるカテゴリまで昇格。第2期では全日本ノービス選手権出場を懸けた中部ブロック大会に挑むところから始まる。

 第1話「選手宣誓」にて、憧れの大舞台に胸を高鳴らせるいのり。しかし、大会開会式で同世代の選手たちと交流しようとするも、キラキラ女子たちのオーラになかなか近づくことができない。しかし、なんとか溶け込むために考えた末、自身の心に熱血コーチの明浦路司を憑依させ「席ってどこに座ればいいかな! ムキムキ!」と謎のハイテンションで突入するいのり。

 さらに、女の子の衣服をほめるときも「リボンが可愛いね! ムキムキ100億点!」と、これまた謎の語彙が登場する。第1期でも、明浦路司の「(いのりに)5000億点あげたいです!」といった熱血コメントが注目されたが、第2期でもそのノリは健在の様子だ。

 また第1話では、階段で転んでしまったいのりを、司の関係者である加護耕一が受け止めるシーンが。いのりをキャッチするや否や、なぜか神輿のように「わっしょい!」といのりを担ぎ上げる姿に「そうはならんやろ」「いのりはよく階段で落ちるね笑」「謎ワッショイ助かる」とツッコミも挙がるなど、ほっこりするシーンも描かれた。

 なお『メダリスト』は、2027年の劇場版制作が決定しており、早くもファンの期待は膨らんでいる。いのりはライバルたちに勝ち、自身の夢への一歩を踏み出せるのか。演技シーンの感動とドラマチックな展開で、今期『メダリスト』も我々の期待を軽々と超える感動を届けてくれるに違いない。

 

 序盤から強い存在感を示した3作品は、それぞれがシリーズの魅力を改めて示しつつ、新たな展開への期待も膨らませる内容となっていた。前作の好評というプレッシャーを上回る完成度は、今期を象徴するタイトルとしての存在感をしっかりと刻んでいる。

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