■九尾がサスケに行った忠告の真意

 同じくコミックス第34巻の中に、サスケがナルトの中にいる九尾と対話をするシーンがある。

 その際サスケは、九尾がナルトの力の源だと知り、写輪眼でその力を強制的に抑え込んだ。それを受けて九尾が「ナルトは殺すな…後悔することに…」という言葉を残し、その真意がファンの間で議論されることになった。

 単なる脅しなのか、あるいは未来を予見しての発言なのか……。さまざまな考察が飛び交ったが、筆者個人としてはそれほど壮大な意味はないと考えている。

 九尾はナルトの中から2人の関係を見続けており、お互いにとっていかに重要な存在であるかを理解していたはずだ。復讐心にとらわれ闇に落ちたサスケを救えるのはナルトしかいないと、九尾はどこかで感じていたのかもしれない。

 のちにナルトと九尾が和解し、対等な関係になったことを考えると、この時点で九尾がナルトの中に光を見出しているような描写にも見え、思わず胸がアツくなる。

■オビトがストックしていた大量の写輪眼

 最後に、うちはオビトが大量にストックしていた写輪眼の謎について触れておきたい。コミックス第52巻には、オビトがおびただしいほどの数の写輪眼を保管している場面が描かれた。これ自体は、何かあった時に自身の眼と交換するために用意されたものだと推測できる。

 しかし、そもそもこれほど大量の写輪眼をどのように入手したのか、そしてそれらが最終的にどうなったのかは作中で描かれていない。うちは一族がイタチによって滅ぼされた際、その犠牲者たちから回収した可能性が考えられるが、詳細は不明である。

 ストックされた写輪眼の具体的な使い道についても不明だが、オビトが長期戦を見越して準備した対策の1つであったと考えられる。とくに、切り札である究極の瞳術「イザナギ」は使用すると失明するので、何度も使用することを想定して写輪眼をストックしていた可能性は高い。

 

 『NARUTO-ナルト-』には、作中でははっきりとしなかった謎が散りばめられており、それらを考察しながら読み返すのも楽しみ方の1つである。

 今回紹介した以外にも、作中には未回収の伏線や謎が存在するため、あらためて探してみるのもまた面白いかもしれない。

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