岸本斉史氏による『NARUTO-ナルト-』(集英社)は、全世界での単行本累計発行部数が2億5000万部を突破した大人気作品だ。連載終了から10年以上が経っているが、今なお多くのファンから愛されている。1月22日には、『アメトーーク!』で「NARUTO大好き芸人」が放送されたことも大きな話題を呼んだ。
その人気の理由はなんといっても、主人公・うずまきナルトの成長を描いた壮大なストーリーにある。物語は数々の伏線を回収して完結したが、15年という長期連載の中には作中では明かされなかった謎もいくつか存在する。
もっとも、そのせいでストーリーの辻褄が合わなくなるようなことはなく、あくまでファンとして気になる些細な点にすぎない。今回は、そうした作中に残された謎をいくつか紹介していきたい。
※本記事には作品の内容を含みます
■さまざまな憶測を呼んだ「あの術は使うなよ…」
最初に紹介するのは、ナルトの師匠・自来也が口にした「あの術は使うなよ…」というセリフだ。これについては、ファンの間で気になっている人も多いだろう。
コミックス第28巻で、我愛羅奪還に向かうナルトにかけられた言葉だが、「あの術」が何を指すのかは最後まで明かされなかった。
ナルトがのちに習得する「風遁・螺旋手裏剣」は、使用者にも危険が及ぶほどの恐ろしい術だが、この術のことではないようだ。ファンの間ではさまざまな考察が行われたが、ヒントになっていると考えられるのが、アニメでのセリフの違いである。
アニメ版では、このセリフが「あの力は使うなよ」に変更されていた。そこからピンとくるのが、「九尾の力」である。
当時のナルトは未熟さゆえに九尾の力を制御できず、感情の高ぶりによってその力に支配され、暴走してしまう危険性をはらんでいた。
自来也はナルトの封印術式を見て、その仕組みをある程度理解しており、ナルトと九尾の力の危ういバランスに気づいていたと思われる。だからこそ、ナルトが九尾の力に支配されることを心配したのではないだろうか。
■大蛇丸が止めた“その術”とは?
自来也のセリフと同様に、大蛇丸がうちはサスケに放った「その術は止めておきなさい…」という一言も謎として残っている。
これはコミックス第34巻、ナルトとサスケが再会した場面でのこと。一触即発の状況でサスケがナルトに何らかの術を放とうとした際、大蛇丸がこう言って制した。結局サスケはそのまま何もせず去ったため、何の術だったのかは謎として残っている。
この術に関しては、サスケの構えなどから「麒麟」ではないかという予想もされている。麒麟はサスケが繰り出す中でも最強の雷遁の術であり、兄であるうちはイタチとの戦いでその圧倒的な威力を示した。
しかし、麒麟の発動には積乱雲が必要であり、晴天だったあの状況で使用できたのかは疑問が残る。実際にイタチとの戦いでは曇り空の状況の中、火遁・豪龍火の術で上昇気流を発生させ、強制的に雲を作り出していた。
こうした状況から大蛇丸は晴天では麒麟が不発に終わると判断し、サスケを制止したのかもしれない。


