量産型MS界の「史上最強」は…!? 歴代ガンダム「ジムの系譜」最終到達点を追う 『ガンダムUC』ジェスタに『Vガン』ジャベリンも…の画像
ガンプラ「MG 1/100 RGM-96X ジェスタ」(BANDAI SPIRITS) (C)創通・サンライズ

 皆さんは『ガンダム』作品における「量産機」と聞いて、どのような機体を思い浮かべるだろうか。往年の宇宙世紀ファンであれば、「ザク」もしくは「ジム」の名前を挙げる人が多そうだ。

 『ガンダム』シリーズの原点であるテレビアニメ『機動戦士ガンダム』において、それだけザクとジムの存在感は大きかったのかもしれない。

 なかでもアニメ後半から登場した「ジム(RGM-79)」は、ガンダムの量産型を示す「GM(Gundam Model、もしくはGundam type Mass-production model)」を型式番号に含んでいる。

 コストパフォーマンスや拡張性に優れたジム系の機体は、何度も改良や近代化改修を重ねながらガンダムの簡易量産モデルとして長期にわたって運用された。さらにジム系の技術をベースに新規設計された機体も存在する。

 今回はそんな“ジムの系譜"において、「史上最強のジム」と呼ぶのにふさわしい機体をあらためて探ってみたい。

※本記事には各作品の内容を含みます。

■「UC計画」によって開発されたジムの系譜の性能は「ほぼνガンダム…!?」

 OVA『機動戦士ガンダムUC』や、劇場版『機動戦士ガンダムNT』に登場した「ジェスタ(RGM-96X)」は、ジムシリーズが誇る名機「ジェガン(RGM-89)」の上位MSであり、そのスペックはアムロ・レイが乗った「νガンダム」の9割に達するとされている(ただしジェスタにサイコフレームは採用されていないため、基本スペックのみを指すと思われる)。

 ジェスタは、ユニコーンガンダムを中心とした開発計画「UC計画」にて、継戦能力に不安のあるユニコーンガンダムの露払い役として開発された。いわゆるエース用の高級量産機だ。

 『週刊ガンダム・モビルスーツ・バイブル 68号』(デアゴスティーニ・ジャパン)には、ジェスタはユニコーンガンダムに追従できるだけの高い性能と、あらゆる戦闘状況に対応できる「スペシャル・スタンダード」をコンセプトに開発が進められた、という記述がある。

 拡張性に優れており、劇中にも重装砲撃仕様の「ジェスタ・キャノン」や、ユニコーンガンダム3号機 フェネクスの捕獲を目的とした「ジェスタ シェザール隊仕様」などが登場。用途に合わせてカスタムできる拡張性の高さは、まさにジムの系譜を象徴している。

 このあとの時代ではMSの小型化が進み、15m級のMSが主力となっていくため、20m級のジェスタ(全高19.3m)は型遅れになった可能性は否めないが、20m級の量産機としては最強クラスのスペックを持っていた機体といっても過言ではないだろう。

■『Vガンダム』の時代まで受け継がれた「RGM」の血

 テレビアニメ『機動戦士Vガンダム』に登場したのが「ジェムズガン(RGM-119)」だ。同機は、ジェガンを小型化した「ヘビーガン(RGM-109)」の後継機にあたる。

 ジェムズガンは、ジェガン等と同じアナハイム・エレクトロニクス社製。当時はサナリィを中心に流れはMSの小型化であり、そのためヘビーガンから大幅に設計を見直して開発された機体である。

 連邦軍の量産型MSとしてビーム・シールドを装備するなど、当初は活躍したものの、『Vガンダム』の舞台となった宇宙世紀0153年の時点で採用からすでに30年以上が経過。劇中でも型落ち機として描かれているため、視聴者の印象はそれほど良くないはずだ。

 しかし、ロールアウト時は全高15.8mのヘビーガンをさらに小型化(14.7m)させることに成功。ジム系ならではの拡張性とメンテナンス性の高さは健在で、さまざまな環境下で幅広く運用された優秀な機体だった。

 また、『Vガンダム』のさらに後の時代、宇宙世紀0160年代を描く長谷川裕一氏のコミック『機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST』では、長引く戦乱の影響でMS関連の技術が衰退。それにともない、同時代では汎用性やメンテナンス性に優れたジェムズガンが再度脚光を浴びることになった。

 この時代に運用された「ジェムズガン改(CRGM-119)」は、一線級のMSとして活躍している。

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