高いだけある!『銀河鉄道999』意外と知られていない「999号の設備」“食堂車”に“図書館車”、“装甲車”まで…の画像
[Blu-ray]『銀河鉄道999』(東映アニメーション・東映ビデオ) (C)松本零士・東映アニメーション

 松本零士さんの『銀河鉄道999』は、主人公の星野鉄郎が謎の美女メーテルとともに銀河超特急999号に乗り、宇宙を旅するストーリーだ。

 そもそも、鉄郎が旅に出た目的は機械の体を手にするためだが、999号の乗車券は一生働いても手にすることができないほど高額だという。貧しい鉄郎が999号での旅に出られたのは、メーテルと出会い、乗車券を無料でもらえたからに他ならない。

 999号の乗車券がこれほど高額なのは、果てしない宇宙を旅する長距離列車であることに加え、その豪華な設備も理由の1つだろう。実は999号には現代の一流列車を彷彿とさせる、旅を快適にするための設備が備わっているのである。

 そこで、驚くべき999号の素晴らしい設備について紹介したい。

 

※本記事には作品の内容を含みます

 

■一度は食べてみたい…ビフテキが魅力の「食堂車」

 999号の設備と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、鉄郎がおいしそうにビフテキを頬張る「食堂車」の光景ではないだろうか。

 鉄郎が初めて999号の食堂車を訪れるのは「透明の女 ガラスのクレア」のエピソードだ。

 食堂車には豪華なテーブルとソファ席が並び、花が飾られている。メニューにはビフテキやコロッケ、エビフライといった洋食が並び、オレンジジュースをはじめとする豊富なドリンクも注文可能だ。

 こうした様子から、999号の食事は高額な運賃に見合うだけの贅沢が提供されていることが分かる。鉄郎はこの場所で、人生初のビフテキを味わった。

 食堂車は長い旅の途中でたびたび登場し、鉄郎が食事を勢いよく平らげる様子は、物語の醍醐味の1つとして印象に残る。とくに危険な星に停車する前には、メーテルが「ちゃんとたべておかないと体がもたないわよ」と鉄郎を食堂車に促し、ビフテキを勧めるシーンもある。

 これらの描写から、食堂車は鉄郎の旅に必要不可欠な存在であり、安全に旅をするためのセーフティーエリアとしての役割も担っているといえるだろう。

■長旅に本は必須…新聞や多くの書籍がある「図書館車」 

 999号には、乗客に多くの知識と娯楽を与えてくれる特別な車両も用意されている。それが「図書館車」だ。

 図書館車が登場するのは、人間が作り出した自動兵器が人間を襲うエピソード「エルアラメインの歌声」だ。この回で鉄郎は図書館車から借りてきた新聞を読み、「天王星に五種の環があるのが発見されたのは1977年のこと……」と、珍しく宇宙に関する知識を学んでいる様子が描かれている。

 また「C62の反乱」でも図書館車は活躍する。このエピソードは、999号のC62機関車が突然乗客を置き去りにして暴走し、鉄郎が「時間を食べるテスト」に挑む物語である。

 長時間、何もすることができない状況で、鉄郎はメーテルが勧めた本を読もうとするものの、すぐに眠ってしまう。その後、起きてもやることがない鉄郎は、本を列車の通路に並べて石ころを当て、誰が最も本を倒せるかというゲームに興じる。

 こうして鉄郎は、74時間もの空き時間を乗り切り、テストをクリアするのであった。結局、読書をすることはなかったが、彼は本を遊び道具として活用。この柔軟な発想こそが、鉄郎という少年の持ち味なのだ。

 原作漫画に登場する図書館車の本は、宇宙図鑑や百科事典、恒星大図鑑など、専門的で難しそうなものばかりだ。しかし長旅の間に知的好奇心を満たすには、最適なラインナップがそろっているといえるだろう。

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