2026年1月から順次放送開始となる冬アニメ。今期は話題性の高い新作から大型タイトルの続編などが揃い、作品ごとに異なる切り口やテーマが注目を集めている。
そのなかで存在感を放っているのが、誰かを応援し、支え、見守るという行為を軸に、キャラクターの感情や関係性を描く「推し活」作品だ。
そこで本稿では、2026年冬アニメの新作の中から、「推し活」をテーマにした注目の3作品をピックアップ。いずれも“推す側”の視点から物語が展開され、作品ごとに異なる形の推し活が描かれている。
あらすじやSNSでのファンの声とともに、その魅力を探っていこう。
■声だけが手掛かり! 推し活プロデュース“声春”ラブコメ『真夜中ハートチューン』
まず紹介するのは、五十嵐正邦さんの同名漫画が原作となった『真夜中ハートチューン』。「推し活プロデュース“声春”ラブコメ」というコンセプト通り、声をめぐる高校生たちの青春と推し活が融合したストーリーが、連載当初から大きく話題になった。
主人公は、財閥御曹司の男子高校生・山吹有栖。自身の推しであり、突然活動をやめてしまった女性配信者「アポロ」の行方を追い、有栖は彼女がいると思われる楓林高校に編入することになる。そして、所属することになった放送部には、アポロをほうふつさせる声色と雰囲気を持つ4人の少女たちが。かつてアポロと交わした“ある約束”を果たすため、有栖は彼女たちの夢をサポートしつつ、その正体を探ることとなる。
唯一の手がかりである「声」を頼りに、かつての自分の推しを探すというラブコメストーリー。4人それぞれがアポロと思われるようなフラグが随所にちらつき、「一体誰がアポロなのか?」を読者も一緒に考察しながら読める物語は好評を博した。
また、VTuber、アナウンサー、声優、歌手という異なる夢を持つ少女たちを全力でサポートする主人公・有栖の姿勢も原作ファンには好評で、連載元である『マガジンポケット』では「主人公が努力するのがすごく好感持てる」「真っすぐな男主人公のラブコメは良作」「読んでて不快感がないのが素晴らしい」といったコメントが集まっている。
アニメのティザーPVでは、ヒロイン4人の「愛してるよ……」というささやきボイスが聞ける映像が公開され、放送前からすでに話題沸騰中。夢に向かって頑張る少女たちと、有栖のひたむきな推し活が奏でるピュアな青春物語は、今冬屈指の新感覚のラブコメとなりそうだ。


