『HUNTER×HUNTER』負けたけど「実は相当強い!?」ゴレイヌにモラウ、不完全燃焼のツェズゲラも…主役級に隠れた「陰の実力者」たちの画像
DVD版「OVA HUNTER×HUNTER GREED ISLAND Final ×3」(マーベラスAQL) (C)POT(Yoshihiro Togashi)1998年-2003年/集英社・日本アニメーション

 1998年から「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載されている冨樫義博氏による傑作『HUNTER×HUNTER』。現在休載中ではあるが、作者の冨樫氏は自身のSNSにて時々原稿の進捗状況を報告しており、新刊の発売や雑誌掲載を心待ちにしているファンも多い。

 そんな同作はバトル作品ということもあって、主人公のゴンをはじめハンター協会会長のアイザック=ネテロ、幻影旅団団長のクロロ=ルシルフルのような魅力ある強キャラが多数登場する。

 しかし、そういった物語の主力級のような華々しい活躍は描かれていないものの、「実は相当強いのではないか」と思われるキャラクターがいる。そこで、これまでの発言や細かい描写などから、3名の「陰の実力者」をピックアップ。彼らがどのような強さやポテンシャルを秘めているのかを考察してみたい。

※本記事には作品の内容を含みます。

■対戦相手も感心したゴリラを具現化する念能力

 ゴレイヌは、ゴンと同じタイミングでグリードアイランドをプレイし始めた念能力者で、2体の念獣ゴリラを具現化して戦う。白の賢人(ホワイトゴレイヌ)は念獣とゴレイヌの位置を入れ替え、黒い賢人(ブラックゴレイヌ)は念獣と他人を入れ替える能力を持っている。

 グリードアイランドでのドッジボール対決では、ゴレイヌは黒い賢人(ブラックゴレイヌ)と敵チームの親玉レイザーの位置を入れ替えて意表を突き、相手を出し抜いて見事にボールをぶつけた。

 残念ながら相手の方が一枚上手でカウンターを食らってしまうが、気を失ったゴレイヌにレイザーが「なかなかいい能力だ」と賛辞の言葉をかけたほどである。実際に自分や敵の位置を自在に入れ替える能力は反応しづらく、肉弾戦においても強力な武器となるはずだ。

 その脅威を身をもって知ったレイザーだからこそ、思わず口から出た褒め言葉なのだろう。また作中でもトップクラスの強さを誇るヒソカ=モロウは、成長したゴンたちを見て「キミかい…彼らの先生は」とゴレイヌに声をかけていた。

 この後ヒソカは、すぐに少女の姿をしたビスケット=クルーガーが師であることを見抜いた。しかしヒソカが第一印象でゴレイヌが師であると判断したのは、彼が秘めている力を見抜き、それだけの強さがあると判断したからに違いない。

■応用力が強み!? 「変幻自在」の念能力

 一ツ星ハンターのモラウ=マッカーナーシは、ネテロ会長に同行していたキメラアント討伐メンバーのひとりである。大きなキセルから吐き出した煙を操る「紫煙拳(ディープパープル)」という念能力は、紫煙拳より対応力のある能力の持ち主にはお目にかかったことがないとモラウ自身が自画自賛するほど。

 その言葉通り、モラウの煙は人の姿に変えて相手の目を欺いたり、ボートのように水上に浮いたりするなど、多彩な使い方を披露している。また煙自体が煙幕になるとともに、敵や味方の位置を把握する「円」の役目も果たす。

 煙人形を使ったかく乱作戦はお手のもので、タイマン勝負でも強さを発揮。モラウは煙を操る能力でキメラアントの師団長であるヂートゥをあっさり退け、同じく師団長のレオルも打ち破った。

 キメラアントの王直属護衛軍のひとりであるモントゥトゥユピーには敗れたものの、能力を駆使したかく乱と巧みな駆け引きで格上の敵を出し抜くことに成功している。

 そんなモラウの戦いぶりに、モントゥトゥユピーは「すげェな……お前ら」と賞賛の言葉をかけていた。モラウの念能力はタイマン勝負、味方との連携と幅広く活躍。連戦続きで疲労が蓄積していなければ、あるいは異なる結果も……と可能性を感じさせてくれるほどの高いポテンシャルを示した。

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