「理想の父親」にも納得! 映画だけじゃない『クレヨンしんちゃん』父・野原ひろしが“男前”すぎたレアエピソードの画像
アニメ『野原ひろし 昼メシの流儀』  (C)臼井儀人・塚原洋一/「野原ひろし 昼メシの流儀」製作委員会

 現在、絶賛放送中のアニメ『野原ひろし 昼メシの流儀』。本作は『クレヨンしんちゃん』(原作:臼井儀人さん)の公式スピンオフ作品で、主人公・野原しんのすけの父・野原ひろしが仕事の合間の「昼メシ」に全力を注ぎ、喜びを見いだす姿が描かれている。

 そんなひろしといえば、足が臭い、安月給などといじられ、“少々頼りない父親”というイメージがあるかもしれない。しかし、『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』では自分の人生を回想し家族のために奮起したり、『クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』で描かれた最後も、多くのファンの涙を誘うカッコよさがあった。

 だが、ひろしの魅力は劇場版だけで描かれているわけではない。過去に放送されたテレビアニメシリーズでも、思わず感動してしまうような素敵な父親としての一面を見せているのである。

 ここでは、妻や子どもたちのために見せた、ひろしの男前すぎるカッコいいエピソードを振り返っていこう。

 

※本記事には各作品の内容を含みます

 

■器の大きさが光る「ひさんな給料日だゾ」 

 まずは、ファンの間でもひろしのカッコ良さが際立つと名高いエピソード「ひさんな給料日だゾ」を紹介したい。 

 ある日、妻・みさえはひろしが稼いだ1カ月分の給料をATMでおろすものの、不注意からそのお金の入った封筒をどこかへ落としてしまう。さんざん探し回ったものの見つからず、1カ月分の生活費が消えたという絶望的な状況に、みさえはひろしに怒られることを覚悟し、恐怖に震えながら帰宅を待っていた。 

 しかし、事情を知ったひろしがとった行動は、怒ることでも責めることでもなかった。彼は「なんだ、そんなことだったの」と、優しくみさえの肩に手を当て「また頑張って稼ぐさ」「俺、みさえとしんのすけさえ無事ならあとはどうってことねえって思うもん」と、励ましの声をかけたのである。 

 普通なら怒ってもおかしくない状況で、妻の精神的なケアを優先し、紛失したお金はまた自分の稼ぎでカバーすれば良いと言ってのける度量。

 このやり取りを見ていたしんのすけも「とうちゃん、カッコ良すぎるゾ」と褒めていたが、これぞまさにひろしの器の大きさを象徴するエピソードだろう。

■妻への優しさに溢れた「幼稚園でバザーだゾ」

 「幼稚園でバザーだゾ」は、不器用なみさえへの愛が詰まったエピソードだ。

 幼稚園のバザーに出品するため、みさえは夜なべをして1本のマフラーを編む。しかし、完成したマフラーはお世辞にも出来が良いとは言えず、編み目はガタガタ。バザーに出品しても当然のように売れ残ってしまい、みさえは他のママ友たちの手前、恥ずかしい思いをしてしまうのであった。

 ところが、みさえが席を外した隙に、売れ残っていたそのマフラーを買った人物がいた。それは、仕事を抜け出してこっそりバザーの様子を見に来ていたひろしだったのである。 彼はそのことをみさえに告げず、翌朝、家を出てから首にその不格好なマフラーを巻いて会社に出勤していくのであった。

 みさえが編んだマフラーの出来映えを笑うことなく、その努力を汲んだうえ、彼女が落ち込まないようにこっそり購入。さらに、恥ずかしがらずに身につける。そんなひろしの行動からは、妻への愛情と優しさが感じられる。

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