菅田将暉・福士蒼汰は“憧れ”『仮面ライダーガヴ』知念英和が語る「仮面ライダー愛」と「孫悟飯への想い」 Vシネクスト『仮面ライダーガヴ ギルティ・パルフェ』も上映!の画像
知念英和(撮影/石渡史暁)

 『仮面ライダーガヴ』でショウマ・ストマック/仮面ライダーガヴを演じ続けてきた知念英和さん。まもなく上映されるVシネクスト『仮面ライダーガヴ ギルティ・パルフェ』を前にインタビュー。知念さんが『仮面ライダーガヴ』の撮影に入る前に準備したこと。そして、子どものころから愛し続けるあの作品への熱き思いを語ってもらった。

(第2回/全2回)

 『仮面ライダーガヴ』でショウマを演じた知念英和さんのヒーロー愛はどこからくるのか。そのきっかけは子ども時代にさかのぼる。

――シリアスなシーンも多かった『仮面ライダーガヴ』ですが、一方では「はぴぱれ」での食べるシーンも印象的でした。撮影現場はどのような感じでした?

知念 「はぴぱれ」のシーンは、僕にとって“ご褒美のシーン”でした。ただ、食べるシーンって実は難しいんです。美味しそうに見えなくてはいけないし、何より、口の中に食べ物を入れた状態でセリフを言うのが大変なんです(笑)。

 僕、1年かけて研究したんですけど、左頬に食べ物を詰めて話すコツを習得しました。リスみたいな感じです(笑)。

――口の中にスペースを作るんですね(笑)。

知念 そうですね。いろいろ試しながら見つけた方法です(笑)。でも、『ガヴ』においてお菓子を食べるっていうのは大事なシーンで、そこに幸せを分かち合う意味があったり、時には弔う意味があったり、いろんな意味合いがあって、メッセージとして視聴者の方にダイレクトに伝えられるようにと意識していました。

 ちょっと誇らしく思うのは、ラキアとか、幸果さんとかみんなで食べるときに、「食べるシーンってこんなに難しいんだ」っていう話になって、「知念ってこんな難しいこと1年やってたんだね」ってわかってくれて(笑)、うれしかったです。

――そのとき、そのリスの作戦は教えたんですか?

知念 教えたんですけど「できないよー」って感じでした(笑)。

 でも、1年間食べ物と向き合ってお芝居できたっていうのは、これからの役者人生においても武器になると思うし、お菓子って僕たちの身の回りにあるものじゃないですか。だから、お菓子を見るたびに『ガヴ』を思い出してもらえるというのはうれしいことだなと思っています。

――お菓子がモチーフという最初どう思いました?

知念 『ガヴ』は僕にとって初めて受けた仮面ライダーのオーディションでした。最初、お菓子がモチーフって聞いてちょっと困惑したんですけど(笑)、でもやっていくうちにこれが『ガヴ』の強みだなって思えるようになってきて。今は本当に『ガヴ』に決まってよかったなって思っています。

――ちなみに、知念さんにとって子どもの頃の『仮面ライダー』体験は?

知念 毎週見てました。子どもの頃、家にゲーム機がなかったので、完全にテレビっ子で、勉強するかテレビを見るか、だったんです。当時は『仮面ライダーW』と『仮面ライダーオーズ/OOO』を見てました。今、その時代の『仮面ライダー』は黄金世代と言われているそうで、その黄金時代にがっつりハマっていました。

 当時はベルトとか玩具が争奪戦で、おじいちゃんにクリスマスプレゼントで、寒い中並んで買ってもらってようやく手に入ったという記憶もあります。その時代に見た『仮面ライダー』が自分のヒーロー像を形づくっているのは間違いないですし、今回の役に活かされていると思います。

——出演が決まって、それ以前の『仮面ライダー』の歴史も研究したとか?

知念 はい。クランクインの前に『仮面ライダー』の歴史を勉強するためにノートを作っていました。まず仮面ライダーになるんだったら仮面ライダーの歴史を知らなきゃいけないと思ったんです。昭和ライダーから平成ライダーまでいろいろ勉強して、こういうふうに歴史を築いてきたんだなというのを知って、令和6代目として僕が受け継ぐんだ、という責任をより強く感じました。

 何より『仮面ライダー』に詳しくなったので、それをきっかけに何倍も『仮面ライダー』が好きになりましたし、今は『仮面ライダーゼッツ』も見届けたいなと思っています。

——言葉から『仮面ライダー』愛があふれてます。

知念 『仮面ライダーオーズ』と『W』、『フォーゼ』は僕の青春というか、子ども時代を築いてくれたものだなって思うんです。だからいまだに、菅田将暉さんや福士蒼汰さんがテレビに出ていると、「あのとき見てた人だ」って思うんです。

 僕が10年後20年後に『ガヴ』を見ていた子どもたちに「ショウマを演じてた知念くんが出てる!」って言ってもらえたらうれしいなと思っていて、そうなるように頑張りたいです。

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