■初変身シーンで起きた奇跡の瞬間
――最終回で塚本高史さん演じるランゴ・ストマックとの相対するシーン。変身が解けた状態で向き合う場面は印象的でした。
知念 ランゴ兄さんとは1年かけて、大事なポイントで撮影がありました。最終回で、ランゴ兄さんが今まで抱えてきた思いだったり、ストマック家を盛り立てなきゃいけないっていう兄さんなりの思いを、ショウマとぶつけ合う。あそこのお芝居っていうのは、僕自身も印象に強く残っています。
役者として塚本さんに育てていただいたことがたくさんあるので、、ここで全て出そうと思って挑みました。1年間いろんなことを経験してきたショウマと、ランゴの二人の対比を描くあのシーンを塚本さんと最後作ることができて光栄でしたし、最後クランクアップの直前に「ショウマ、成長したな」って塚本さんに言っていただけたのが、ものすごく僕にとって嬉しくて、1年間頑張ってきてよかったなと思いました。
――振り返っていただければと思うのですが、初めて変身したときの気持ちは覚えていますか?
知念 もちろん覚えています。最初の変身シーンは何十テイクも重ねて、なかなかOKが出なかったんです。何十テイクも重ねているとだんだん「もうわかんない」と思ってきたんですけど、考えすぎていたんでしょうね。最終的には「今日死んでもいい」と思うくらいの覚悟で臨んでOKが出ました。
ショウマの覚悟が自分の中に生まれた瞬間だったのかなと思います。本当にあの経験があってよかったなって今でも思います。
あと、そのとき奇跡的なことがあったんですよ。ずっと風が強く吹いていた撮影現場で、撮影をいったん中断しましょう、くらいにまで天候が悪化したんですが、変身のシーンを撮るときだけ風が止んだんです。
撮影を始めて「変身!」って言って最後に僕の顔の寄りを撮るときに、その瞬間だけ風が吹いて目にかかっていた前髪がパッと上がってくれたんです。自然も味方になってくれた奇跡の瞬間だったなと思います。
――そのシーンまた見直してみたいですね。
知念 ぜひ見てほしいです。変身のときに風がパッと上がる感じ、あれを見たときに持ってるのかな、って(笑)。
――間違いなく持ってますよね。
知念 改めてぜひ見てみてください!(笑)
■プロフィール
知念英和(ちねん・ひでかず)
2005年3月19日生まれ、沖縄県出身。2021年『第2回スター☆オーディション』でファイナリストに選出。2024年9月から『仮面ライダーガヴ』で主人公のショウマ・ストマック/仮面ライダーガヴ役をつとめ注目を集める。連載本「ひでのよんな〜らいふ。」絶賛発売中。
公式サイト https://www.stardust.co.jp/talent/section1/chinenhidekazu/
■作品クレジット
Vシネクスト『仮面ライダーガヴ ギルティ・パルフェ』
11月28日(金)より新宿バルト9ほかにて全国期間限定上映
Blu-ray&DVDは2026年6月10日(水)発売
出演/知念英和、日野友輔、宮部のぞみ、庄司浩平、鎌田英怜奈、田淵累生、たかし(トレンディエンジェル)、板橋駿谷、新木宏典
監督/柴﨑貴行
脚本/香村純子
原作/石ノ森章太郎
配給/東映ビデオ


