■常にクラピカの味方だった親友パイロ
パイロはクルタ族のひとりで、クラピカが幼少期に一緒に過ごした幼なじみだ。作中での描写を見る限り、集落には年齢が近かった子どもは他にいなかったようだ。なお、パイロはかつて崖から落ちそうになったクラピカを助けようとして、目と足に障害を抱えてしまった過去がある。
これらのことから、ふたりが親友という言葉が表す以上の固い絆で結ばれるのは必然だったのだろう。集落の外に出るための大事な最終試験のパートナーにも、クラピカは迷わずパイロを選んでいる。
「パイロといっしょならどんな結果でも後悔しない!!」というクラピカの言葉は、パイロへの信頼を表す最高の言葉である。
ただ、クラピカの頑固ぶりと煽り体質は子どもの頃からであり、長老への口答えは当たり前。集落の外の世界を知るという目的のためには、自分の考えは頑として変えないという構えだった。
暴走しがちなクラピカを傍でうまくコントロールしていたのが、冷静で思慮深いパイロだった。外出のための最終試験に合格できたのも、パイロの忍耐強さと機転があったからこそだ。
パイロは常にクラピカの味方というポジションを崩さず、彼の目的のために有効なアドバイスを行い続けた。だからこそクラピカも彼に対して全幅の信頼を寄せていたのだ。
イズナビとセンリツ、パイロの共通点は多く、冷静さを失ったり激高したりするクラピカのなだめ役を担っている。いずれも性格が穏やかで、クラピカの無謀とされる目的についても否定はしなかった。
むしろ彼の意志を尊重して適切な助言をしたからこそ、警戒心と猜疑心が強いクラピカも心を許したのだろう。何事も否定から入らずに相手を落ち着かせて、その人が求める最善の手を提案してあげることが、人をうまく導くための「聖人スキル」なのかもしれない。


