『ONE PIECE』公式が認めた「超人系の最強能力」はこれだ! “グラグラの実”、“オペオペの実”、“カゲカゲの実”の「驚異のポテンシャル」とはの画像
DVD版「ONE PIECE Log Collection “MARINEFORD” 」(エイベックス・ピクチャーズ) (C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

 尾田栄一郎氏が描く大人気漫画『ONE PIECE(ワンピース)』(集英社)。本作において、物語のキーアイテムといえるのが「悪魔の実」だろう。この実によって特殊な能力を得た能力者は、敵味方問わず多く登場してきた。

 悪魔の実には種類がいくつかあるのだが、一般的に強力とされるのが体を自然物に変化させる「自然(ロギア)系」や、伝説の生物に変身できる特殊な能力を有する「動物(ゾオン)系幻獣種」だ。だが、作中の設定や作者によって公式に「強い」と認められた能力の中には、実は「超人(パラミシア)系」の実が多く含まれている。

 超人系は種類が多いため、当たりハズレの差が大きいと言われている。ハズレてしまうと工夫や研鑽の難易度が高くなるが、中には戦況を覆すほどの非常に高いポテンシャルを有しているものも存在する。

 そこで今回は、「超人系」悪魔の実の中で公式にその強さが認められた3つの能力について紹介していこう。

 

※本記事には作品の内容を含みます

 

■世界を滅ぼす力はまさに最強!「グラグラの実」

 「数ある悪魔の実の中でも最強は何か?」という議論は、これまでファンの間で幾度も行われてきた。そこで、必ずといっていいほど名前が挙がるのが「グラグラの実」である。

 かつて“世界最強の海賊”と謳われた白ひげことエドワード・ニューゲートが食べた悪魔の実で、あらゆる「振動」を自在に操れるのが最大の特徴だ。空間そのものを震わせ、物質を粉砕し、大地や海すらも揺らすことができるその力は、もはや自然災害の領域を超えている。

 白ひげが能力を発動する際には、まるで“空を割る”かのように拳を振るい、周囲に巨大な衝撃波を走らせる。巨人族を一撃で討ち、大津波を発生させ、島そのものを崩壊させるほどの破壊力を持っていた。

 その圧倒的な力は、当時の海軍本部元帥・センゴクに「世界を滅ぼす力を持っている」とまで言わしめたことからも、その危険性と破壊規模の凄まじさがうかがえる。実際、白ひげはマリンフォード頂上戦争の際、この力を惜しみなく振るい、海軍本部のあるマリンフォードを半壊状態にまで追い込んだ。

 あまりの破壊規模ゆえに、能力を使用する時には味方すら巻き込む可能性があることから、部下たちに一時撤退を命じる場面も……。その描写は、この能力が戦場全体、ひいては世界そのものを破壊しかねない危険性を秘めていることを示していた。

 そんなグラグラの実は、単行本第58巻のSBSにて尾田氏自身が「“グラグラの実”は、数ある超人系の中でも最強の実といわれています」と明言しており、作者公認の最強の実として位置づけられている。さらに「自然系にも引けをとらない超人系の能力者」とも語っており、自然系最強クラスに匹敵、あるいは凌駕しているといっても過言ではないだろう。

 ただし、どれほどの潜在能力を秘めていようとも、その真価を発揮できるかは能力者の“器”次第である。白ひげが“世界最強”と称されたのは、その圧倒的な基礎戦闘力・覇気・経験があってこそであり、グラグラの実の力はさらにそれを強める存在といえる。

 もし凡人がこの実を手にしても、小石を震わせる程度で終わってしまうかもしれない。グラグラの実が「最強」と呼ばれるのは、白ひげという伝説的な存在と、のちにこの力を奪った“黒ひげ”という怪物がいたからこそ成立する評価なのである。

■汎用性の塊にして‟究極”の悪魔の実!「オペオペの実」

 純粋な破壊力という意味での最強がグラグラの実とするならば、異なる形で極致に位置するのが「オペオペの実」だろう。

 この実を食べた者は改造自在人間となり、特殊な空間「ROOM(円)」を展開できる。その空間内では、能力者はまるで手術室を支配する執刀医のようにあらゆるものを意のままに操作・改造することが可能だ。切断、結合、移動、電気ショック、さらには障壁(バリア)の展開、人格移植……など、その汎用性は計り知れない。

 そして特筆すべきは、他者に“永遠の命”を授ける「不老手術」の能力の存在である。能力者自身の命と引き換えという大きな代償を伴うが、古来より人類が追い求めてきた夢を叶える価値はとてつもなく大きく、このことから「究極の悪魔の実」と称されている。

 王下七武海の1人であったドンキホーテ・ドフラミンゴが、その価値を熟知して狙っていたことでも知られており、その市場価値は通常の悪魔の実の50倍となる50億ベリー。まさに国家レベルの財宝といえるだろう。

 だが、オペオペの実もまた、能力を最大限に活かすには使い手を選ぶ。その特性上、医学的な知識と技術が不可欠であり、現在の能力者であるトラファルガー・ローは医師であった父を持つ背景から医学に通じており、その真価を極限まで引き出していると言えるだろう。

 のちに対峙した黒ひげが“便利な能力”と評し、自らを不老にできるのかと興味を示したこと、世界の頂点に立つ存在・イム様が800年以上前から生き続けている可能性が示唆されていることから、このオペオペの実が物語の根幹にかかわる重要な“鍵”である可能性は無視できない。その意味でも想像以上に重要性の高い実なのかもしれない。

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