■お茶目なブルマらしい、ちょっとユニークな発明品も

 ブルマの発明品や修理品はいずれも高性能で素晴らしいものが多いが、中には、彼女のユニークな発想が光るものもある。

 その代表例が、物語序盤に登場する「PPキャンディー」だ。このキャンディーを食べた者は周りから「ピーピー」と言われると、強制的にお腹を下してしまうという恐ろしいキャンディーである。このアイテムは機械とは違い食べ物であるため、どのような材料を使って開発されたのか、非常に気になるところだ。

 また、悟飯が高校生になった際、彼は自分の正体がバレないように町のパトロールをするにはどうしたらいいかとブルマに相談。すると彼女は、スイッチを押すだけで簡単に変身ができる腕時計を開発している。

 そのアイテムのおかげで悟飯は“グレートサイヤマン”として活動できるようになるのだが、その見た目は独特で、正直カッコいいとはいえないデザインであった。

 最初はその装置を欲しがっていたトランクスも、悟飯の変身後の姿を見て「ボクやっぱりいらない…」と遠慮するほど。ファッションに関するブルマの感性は、科学技術の才能とは異なり、あまりセンスが良いとはいえないのかもしれない。

 

 ドラゴンレーダーやタイムマシンの発明、さらに宇宙船や戦闘力が分かるスカウターまで修理できるブルマの技術力は、現実世界であれば、ノーベル賞を何個取ってもおかしくないレベルである。

 ブルマの発明品は悪役に使われてしまうこともあったが、それらがなければ地球が救われなかった場面も数多くあった。ブルマの存在が『ドラゴンボール』の世界をよりユニークに彩ったのは、紛れもない事実だ。

 現実社会においても、ブルマのような世界を良い方向に変える天才の登場を待ちたいものである。

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