アニメ『キン肉マン』完璧超人始祖(パーフェクト・オリジン)編 Season3の制作が決定し、今回のシリーズのメインキャラとなるであろう悪魔将軍の人気が再燃している。
悪魔将軍といえば、悪魔超人たちのトップに立つ存在であり、原作漫画においても主人公・キン肉マンを最後まで苦しめた屈指の難敵の一人だ。
『キン肉マン』公式サイトで定期的に発表されている「超人総選挙」では毎回上位にランクインしており、2017年の第3回では、なんと見事1位を獲得! その絶大な人気ぶりは、令和の現在においても健在だ。
今回は、そんな悪魔将軍の『キン肉マン』ファンを痺れさせた名シーンの数々を振り返ってみよう。
※本記事には作品の内容を含みます
■弱気なバッファローマンを鼓舞…最大の技を余裕で受け止める実力
原作漫画で悪魔将軍が初めてリング上でバトルを繰り広げたのは、主人公・キン肉マンではなく、バッファローマンだった。アシュラマンとの対決で勝利したキン肉マンが新必殺技「キン肉ドライバー」を完成させるための時間稼ぎとして、それまで悪魔将軍に従順だったバッファローマンが反旗を翻し、立ちはだかったのである。
特訓のため、キン肉マンがテリーマンとともに会場を後にすると、彼らを追おうとした悪魔将軍を「ベアー・ハッグ」で拘束したバッファローマン。だが悪魔将軍は、魔の「ショーグン・クロー」で、彼の巨体をいとも簡単に片手で持ち上げてしまう。
防戦一方のバッファローマンに対し、悪魔将軍は一方的に攻撃を浴びせ続け、自分から攻撃してこないことを煽る。かつてスパーリングで一度も勝てなかったことを想起し、弱気になるバッファローマンだったが、「それは昔のことだ しかし 今のおまえはわたしからみても一級だ…」と、やけに褒めたたえる悪魔将軍。
その言葉に奮起したバッファローマンは、「もしかしたら悪魔将軍を倒せるかもしれない」と期待を抱き、従来よりも100倍のスピンを加えたスペシャル・ハリケーン・ミキサーを叩き込んだ。
抵抗することなく腕を組んだままマットに脳天から激突した悪魔将軍。誰もがバッファローマンの勝利を確信した。……が、悪魔将軍は逆さの状態で不敵に笑い、「返し技を使わなかったのは技に耐える体力を持っているからだ」と明かす。
弱気な相手にあえて自信を付けさせ、その最大の攻撃をあえて受け、そして余裕で耐え抜く。その悪魔将軍の底知れない強さとカリスマ性は、まさに圧巻のひと言だった。
■ヨガのポーズでパワー全開に…ゲームのラスボスのような圧倒的な強さ
特訓を終えたキン肉マンが会場に向かうと、そこには悪魔将軍に惨敗し、リングに横たわるバッファローマンの姿があった。1000万パワーを誇る彼ですら全く歯が立たない様子に、「キン肉マンでも勝てないのでは?」と思った読者は多いだろう。それほどの威厳が悪魔将軍にはあった。
キン肉マンの新必殺技・キン肉ドライバーは相手の股下に入り込み、一度空中に投げ飛ばさないと繰り出せない。悪魔将軍は特訓後のキン肉マンとテリーマンの体の傷を見ただけで、「それがどんな技なのかおおよその見当はつく」「やぶり方も見えた」と豪語。ハッタリとは思えぬ自信満々な様子であり、底知れぬ格闘センスに読者は震撼した。
その後、悪魔将軍はあえて足を開いて隙を作り、キン肉ドライバーを狙って突進してきたキン肉マンをブロック。額から流血するほどの強烈なカウンターを食らわせる。だが、それでもキン肉マンは諦めず、技を出し続けた。
業を煮やした悪魔将軍は必殺の「地獄の断頭台」を繰り出す。しかし、それまでのダメージが両足に蓄積しており、初めて技を失敗。痛みを感じないという特性が、自身へのダメージの察知を鈍らせたのだ。
だがそこで悪魔将軍のとった方法は、驚きのものだった。なんと突如ヨガのポーズを取り、一瞬でダメージを回復させてしまう。さらにパワー全開となったことで、腕力・脚力・視覚・嗅覚・聴覚の全てが6倍に。まさにゲームのラスボスのような最強無敵の能力であった。
ちなみにこの時、悪魔将軍は、「悪魔六騎士の持つ12の目がキン肉マンの動きを常に監視している」と説明していた。だが、アシュラマンだけは顔面が陥没したまま描かれており、妙にシュールだった。「それだと見えないじゃん」と思ったのは、筆者だけではないだろう。


