■復讐方法は拳あるのみ!『最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか』
ラストに紹介するのは、『最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか』。理不尽な婚約破棄を告げられた公爵令嬢・スカーレットによる痛快ファンタジー作品だ。
舞踏会の最中、婚約をしていた第二王子・カイルから、いきなり理不尽な婚約破棄を告げられたスカーレット。幼少期からの嫌がらせにも耐えてきたにもかかわらず、いわれのない濡れ衣を着せられ、さらには新しい婚約者・テレネッツァという存在まで告げられる。
怒りが頂点に達した彼女が取った復讐方法とはなにか。政治的失脚? 名誉のはく奪? 否、拳である。「そこのクソアマをぶっ飛ばしてもよろしいですか?」と尋ねると、答える間もなく左拳を一閃。鼻血を出して倒れこむテレネッツァを横目に、満足げな表情を見せるスカーレット。
その後、舞踏会に集まった第二王子の取り巻きである悪徳貴族たちに対し「皆さま躍りましょう」と声をかけると、そこからはスカーレットによる一方的な蹂躙が繰り広げられる。最後にしっかり第二王子もぶっ飛ばして復讐完了! 1話からの展開に「この女、イカれてやがる…」「爽快すぎる!」と、SNSを中心に戸惑いと歓喜の声が上がった。
本作の毎話のタイトルは、第1話が「悪徳貴族(豚野郎達)を思う存分ボコボコにしてスカッとしてもよろしいでしょうか」、第3話が「ちゃんと話し合いで解決しようと思いましたが、やはりボンボコボンボコ上位貴族を殴ってもよろしいでしょうか」と、そもそも相手をぶん殴る前提で話が進んでいる。
エピソードごとに登場する嫌な貴族や横暴な輩をボコボコにする展開は痛快そのもので、「なんやかんやあるけど、たぶんスカーレットがぶっ飛ばしてくれる」という謎の安心感は、往年の勧善懲悪ドラマをも思わせる。
しかし、そんなシンプルな復讐劇が進むと思った本作だが、第4話にて、第1話でボコボコにした婚約者テレネッツァが、異世界(我々で言う現世)から転生してきたという疑いが判明。スカーレットへの復讐を企む彼女の暗躍、異世界から来た目的と真意が今後は描かれるかもしれない。
次回第5話のタイトルは「クソ王子をブッ飛ばしてもよろしいでしょうか」。またも誰かがぶっ飛ばされることが予想されるが、OP映像にも登場していた新キャラクターの出どころにも注目したいところだ。
放送開始から1か月が経ち、いよいよ秋アニメは中盤戦へ。紹介した3作品以外にも、次の展開が待ち遠しい注目作も多く存在する。まだ始まったばかりで、今からでも追いつけるタイミング。ぜひこの秋話題のアニメをチェックしてみてほしい。


