■『ONE OUTS』ホームスタジアムがイカサマ仕様!?
最後に紹介するのは、甲斐谷忍氏による野球×賭博漫画『ONE OUTS』(集英社)に登場する、球団ぐるみで行われた、とんでもないスケールのイカサマだ。
イカサマを行っていたのは、数年前まで下位争いをしていた弱小球団の神戸ブルーマーズである。彼らは3年前の本拠地マーズスタジアムの建設を境に、優勝争いをする強豪チームに急成長した。しかしその裏には、イカサマがしやすいよう設計されたホームスタジアムにも秘密があった。
その手口は、盗聴器を仕込んでのサイン盗み、重心をずらした偏心ボールを使った不正投球、故意の危険球によってケガをさせるなど、実に多岐にわたる。紙やすりを仕込んで、主人公である相手チームのピッチャー・渡久地東亜をエメリーボール(不正投球の一種)の実行犯に仕立て上げさえした。
試合に勝つためとはいえ、選手たちが不正を知りつつ協力体制をとっているのは異常だ。そのため、渡久地たちは追い込まれることになったが、渡久地はその全てのイカサマを見破って逆手に取る。
現実では不可能なことかもしれないが、このようなイカサマを打ち破る頭脳戦としての野球には独特の魅力がある。
ギャンブル漫画のイカサマは、練りに練られたものが多く読者を驚かせる。そしてその仕掛けが大がかりであればあるほど、それを攻略した時に得られる爽快感は格別である。あなたの記憶に残っている“とんでもないイカサマ”には、どんなものがあるだろうか。


