■『中二病でも恋がしたい!』同好会メンバー・凸守早苗&五月七日くみん

 虎虎さんによるライトノベルを原作とした『中二病でも恋がしたい!』は、アニメ化にあたって、複数のオリジナルキャラクターが新たに加えられた作品である。その代表格が、“中二病の後輩”こと凸守早苗、そして“マイペースな癒し担当”の五月七日(つゆり)くみん先輩だ。

 凸守は中等部3年生で、床に届きそうなほどのロングツインテールを振り回すという強烈なビジュアル。アニメ第3話で初登場し、ヒロイン・小鳥遊六花と同じく重度の中二病患者として、視聴者に強い印象を残した。妄想世界でのど派手なバトルシーンは、アニメならではの表現力を活かした名場面として知られている。

 一方、くみんは、六花たちの一つ上の高等部2年生。常にマイペースでおっとりとしており、昼寝好きな性格。凸守や六花の暴走を緩和し、日常シーンにゆるやかな空気を与えるキャラクターとして描かれた。

 これらのオリジナルキャラクターが加わったことで、アニメ版は「極東魔術結社」(正確には「極東魔術昼寝結社の夏」)という同好会を軸にした日常描写に深みが増し、作品全体の雰囲気を大きく形作ることとなった。

 アニメオリジナルの登場人物がシリーズのイメージをここまで左右した例は、きわめて珍しいといえるだろう。

 

 原作には登場しないのにもかかわらず、アニメでは欠かせない存在となったキャラクターたち。今回紹介した苺鈴、ホワイト、凸守やくみんは、いずれも作品世界に彩りと奥行きを与え、物語を大きく盛り上げてくれた。

 その魅力はファンの間で広く支持され、アニメを語るうえで欠かせない存在として確固たる地位を築いている。実は原作にはいなかったと知ったときの驚きも含め、アニメオリジナルキャラクターは、作品を楽しむうえでの大きなスパイスといえるだろう。

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