■『Dr.STONE』文明を破壊する装置
原作・稲垣理一郎さん、作画・Boichiさんによる『Dr.STONE』の「石化装置」は、文明そのものを停止させる究極の兵器。装置に発動範囲や光線の持続時間を音声入力すると、その範囲内の人間が緑色の光線に包まれ瞬時に石化する仕組みになっている。
作中では地球全体を覆う規模で光線が放たれ、当時の人類は長い間誰1人として石化状態から目覚めることがなかった。結果として約3700年にわたり文明は完全に停止し、自然環境が再び広がる極端なリセット状態が生じたのである。
この石化装置は直接的な破壊力こそ持たないが、文明を根本から破壊し、都市や文化、科学技術の発展すら一瞬で停止させる点で、最恐兵器の1つに数えてもいいだろう。また、この装置の存在は物語全体のテーマにも直結しており、人類の文明や知識の脆さ、科学技術の影響力の大きさを象徴している。
単なる破壊ではなく、文明全体の消失という視覚的インパクトを伴う点で、他の兵器と比較しても極めて異質な存在である。
■『銀河英雄伝説』千隻単位の軍艦を消滅させる
『銀河英雄伝説』に登場するイゼルローン要塞とその主砲「雷神の鎚(トゥールハンマー)」は、宇宙規模の破壊兵器の代表例だ。イゼルローン要塞は直径60kmにもおよぶ巨大な人工天体で、銀河帝国領と自由惑星同盟領をつなぐ軍事的要所「イゼルローン回廊」の中央部に建設された。アニメ版の要塞表面は流体金属で覆われ、数多くの対空砲台や浮遊砲台を備える。
トールハンマーの出力は9億2400万メガワットに達し、一撃で千隻単位の軍艦を消滅させるほどの超火力を誇る。複数砲門からの一斉射撃か単一の巨大砲門かは明確にされていないが、その破壊力は圧倒的である。
なお、同要塞自体が戦略基地として機能し、艦艇収容能力2万隻、病床20万床、1時間あたりに核融合ミサイルを7500発も生産可能で、基地内部には食糧プラントが存在するなど、戦闘から補給、整備まですべてを担う。まさに難攻不落の兵器兼要塞であり、所有者が交代するたびに戦局を大きく左右してきた。
■『クレヨンしんちゃん』ある意味、最悪な兵器(?)
国民的人気アニメ『クレヨンしんちゃん』において、ある意味最凶最悪の兵器として知られるのが、主人公・野原しんのすけの父、野原ひろしの「足の臭さ」である。
あまりの激臭にしんのすけやひまわりが悶絶することも珍しくなく、妻・みさえはひろしの靴下の洗濯時にマスクを着用することがあるほどである。ひろしが足の爪を切るシーンでは、しんのすけはもちろん、ひろし自身も気絶するほどの破壊力を見せた。
また、映画『バカうまっ!B級グルメサバイバル!!』では、前日から履きっぱなしのひろしの靴下を武器に、男性を気絶させるシーンも描かれている。さらに、映画『ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』では、足の臭さだけで複数のロボットのセンサーを破壊して動作不能に追い込むという、まさに兵器級の威力を発揮した。
普段はやっかいでしかないが、 ピンチの時には家族を守るための「兵器」として機能するひろしの「足の臭さ」。本気を出して準備をしておけば、世界を滅ぼすほどの威力を発揮できるかもしれない……?
漫画やアニメ、小説など、さまざまな創作物に登場する兵器は、そのスケール感や作中の設定によって読者や視聴者の想像力をかき立てる存在だ。同時に、作品ごとの世界観の奥行きや緊張感を演出する装置としても重要な役割を担っているのだ。


