■格の違いを見せつけた三橋貴志VS末永

 最後に紹介するのは、西森博之氏による『今日から俺は!!』(小学館)の開久高校で三橋貴志と末永が繰り広げた戦いだ。

 末永は開久の番長として三橋たちとバトルするのだが、そこに至るまでの過程がかなりムカつく。

 末永は番長になるため、開久のトップだった片桐智司を陥れることを画策。ハメられた片桐はかつての仲間に裏切られてボコボコにされたうえ、ひとりになってしまった。それを知った伊藤真司と三橋は、末永に秘めた怒りを抱く……。片桐を好敵手と認めていたからだ。

 さらに末永は、襲われたくなければ100万円をよこせと軟葉高校に要求。生徒を代表して杉本が届けに行くと、道中で開久の生徒に襲われ奪われてしまったばかりか、末永からは再度の要求が出された。

 ついに三橋たちは怒りの限界に達し、数名の仲間とともに開久に乗り込むが数の多さに苦戦する。すると末永が現れ、伊藤たちがやられる姿を高みの見物しに来た。どこまでも性格が悪い。

 やがて、三橋が血まみれで引きずられて来るが、これはすべて三橋の作戦。やられたフリをして、奥に引っ込んでいる末永に近づく機会をうかがっていたのだ。

 平然と立ち上がった三橋は、末永に怒りの一撃を叩き込む! 末永は何もできず、そのまま追撃を受けて倒れてしまった。それを見た三橋は片桐との格の違いを教えるかのように、「こりゃつまんねーワ」と呟いて去っていく。

 末永の化けの皮を全員の前で剥いだこのシーンはかなりスカッとさせられた。そこから片桐が開久の名誉を回復するため体を張る姿もカッコ良い。おかげで末永は何もできなくなったが、自業自得だ。

 

 漫画やアニメの瞬殺シーンはいろいろあるが、魂を込めた拳での攻撃は最高だ。そこに至るまでの過程やさまざまな想いが込められているからこそ、ゾクゾクしてしまう。倒される相手がムカつく存在であればあるほど、後に続く瞬殺シーンの引き立て役のように思えるほどだ……。

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