
尾田栄一郎氏が描く海洋冒険ロマン漫画『ONE PIECE(ワンピース)』(集英社)。主人公のルフィを筆頭に海を冒険する猛者たちが数多く登場する。
これまで「王下七武海」「四皇」といった作中では、トップクラスの実力者の中に女性海賊も名を連ねていた。そのほかトンタッタ族のマンシェリー姫が持つ「チユチユの実」の能力や革命軍軍隊長ベロ・ベティが持つ「コブコブの実」の能力のように、直接的な戦闘向きの能力ではないが、集団戦闘時に絶大な効果を発揮する女性能力者も少なくない。
そこで今回はさまざまな状況が予想される実戦において、その能力を発揮すれば最強クラスの力を発揮しうる女性の猛者たちを紹介しよう。
※本記事には作品の内容を含みます。
■能力と容姿がバッチリ適合! 世界最強クラスの能力者
女ヶ島にある国「アマゾン・リリー」の皇帝であり、王下七武海の紅一点でもあった「ボア・ハンコック」。彼女は作中に登場する女性海賊の中でも突出した存在である。
超人系悪魔の実「メロメロの実」の能力者で、彼女の魅力に見惚れた相手を瞬時に石化させるという恐るべき力を持っている。
石化した相手は肉体が硬化して完全に行動不能になり、その石が割れてしまうと死亡する。石化対象は人間の男女を問わず、電伝虫まで石化させていたことから、あらゆる生物に対して効力を発揮するようだ。
しかも、その石化を解除できるのは石化させた本人のみ。たとえ彼女を殺害して別の者がメロメロの実の能力者になったとしても、解除することができないという相当やっかいな能力である。
そのメロメロの実を食べたのが、世界一の美女といわれるハンコックだけに始末に負えない。彼女が誇る圧倒的な美貌は老若男女を問わずに魅了。だからこそハンコックは、メロメロの実の能力を十全に扱える稀有な存在なのだ。
実際に黒ひげ海賊団が女ヶ島に侵攻した際は、四皇のティーチでさえ「正直男ならお前の術にかからねェなんて不可能だ」というほど、彼女の能力を恐れていた。
それに加えて覇王色の覇気まで宿し、武装色、見聞色といった覇気も自在に使いこなす。悪魔の実の能力に頼らなくても戦闘力はトップクラスであり、単純な力比べでも優位に立てるのである。
食べた悪魔の実と彼女が生まれ持った特性の相性が抜群で、正真正銘最強クラスの女性海賊と呼ぶにふさわしい存在なのだ。
■触れられたら一発アウト? チート級の凶悪能力
ドンキホーテ・ドフラミンゴ率いるドフラミンゴ海賊団のトレーボル軍特別幹部の座に就いていたのが「シュガー」だ。彼女は外見こそ幼い子どものようだが、実年齢は22歳。一見強そうに見えないが、その愛らしい姿に油断したら命取りとなる。
彼女は「ホビホビの実」の能力者で、おそらくはその能力のせいで年をとらなくなった。シュガーの手のひらに触れた人間や生物は、瞬時におもちゃに変化させられてしまうという凶悪な能力だ。
さらにおもちゃになった人間のことは、世界中の人々の記憶から消え去ってしまうという恐ろしい性質まで持っている。
また、おもちゃにされた相手はシュガーとの「契約(命令)」には絶対に逆らえなくなるという効力もあるのだ。
作中では、この能力の初見殺しぶりが際立ち、ドフラミンゴに逆らった者やコロシアムで敗北した者などがシュガーによっておもちゃに変えられ、周囲の人々はその人の存在すら思い出せなくなるという悲劇が起こった。
なお、シュガーによるおもちゃ状態を解除するには、彼女を殺すか気絶状態にする必要がある。おもちゃ状態にした相手のことはシュガー自身の記憶からも消えてしまうため、意図せず危険なおもちゃを放置してしまうこともあるのは、唯一の弱点といえるかもしれない。
それにシュガー自身には目立った戦闘能力はなく、強力な能力頼みではあるが、触れるだけで億を超える懸賞金の猛者すら従えることのできる可能性を秘めた力は凶悪極まりない。
「触れられたら最後」という恐怖の象徴として、シュガーこそが現四皇以上の脅威だと考える人がいるほどの能力者なのだ。