■ついに現れた革命児!スーパーロボットに終止符を打ったのは…?
それとは別に小学2年生のクリスマスに親父に買ってもらったのが『ゴーディアン』の超合金。DX版の分身合体するやつで、関節がプランプランになるまで遊びつくしました。あれはすごくうれしかったですね。
あと僕の中で画期的だった超合金は『ゴールドライタン』。アニメでもライターのような小さい四角い塊がトランスフォームしてロボットに変形して巨大化するという画期的なものでした。
この超合金は3000円代で5種類の「ライタン軍団」として発売されていたのですが、僕は『ゴールドライタン』と『タイムライタン』のふたつを持ってました。
色も本当のゴールドで超かっこいいのに、なぜか手だけが黒のプラスチック。たぶん当時の技術ではどうにもならなかったんですかね? そこだけずっと嫌でした。
そんな超合金真っただ中の時代、スーパーロボットもののアニメに終止符を打つ作品が登場します。
それが誰もが知っている『ガンダム』です。
ガンダムといえばガンダムのプラモデル、通称「ガンプラ」ですが、当時ガンダムの超合金も出てました。「クローバー」といういまはない玩具メーカーからでしたが、ただ“ガンダムのディテールがね”……って感じでしたね。
友だちにガンダムの超合金を持ってる子はいましたけど、あんまり憧れる子はいなかったですよね。なんせガンダムなのにロケットパンチとかついてましたから。
そんななか、よりアニメに忠実なディテールで、しかも超合金に比べて値段が格段に安い! 子どもに優しい数百円! 「ガンダムのプラモデル」というものが売れるわけですよ。
並んだね〜! 予約ノートに名前を書いたね〜! 駄菓子屋さんでしか売ってないガンダムの偽物『ガンガル』っていうのまであったね〜。
のちにガンダムを制作している「サンライズ」という会社でアニメ化された『ケロロ軍曹』にもこの『ガンガル』は登場しますからね。いまとなっては『ガンガル』のプラモデルのほうがかなりレアでちょっと欲しいですもんね。
子どもの頃に憧れだった超合金も最近では復刻され、よりかっこいいディテールで、当時のロボットアニメが発売されてます。値段も大人価格! 明らかに我々世代に向けての商品です。
いつか子どもたちが巣立ったあと、あのとき買えなかった憧れの“超合金”買っちゃうんでしょうね。
我々世代の根底には、いつまでもロボットへの憧れがありますから。
【プロフィール】
土田晃之(つちだ てるゆき)
1972年9月1日生まれ、東京都練馬区出身・埼玉県育ちのお笑いタレント、司会者、コメンテーター。太田プロダクション所属。1991年にお笑いコンビ「U-turn」としてデビューし、解散後はピン芸人としてバラエティ番組や情報番組で幅広く活躍。ガンダムやサッカー、家電など多彩な知識を持ち、親しみやすいトークで人気を集めている。『僕たちが愛した昭和カルチャー回顧録』が、2025年8月20日より双葉社から発売。