『ONE PIECE』伏線回収の時は近い…!? ずっと気になっていた「未解明の謎」  ドラム王国の滅亡、シャーリーの予言、最後の古代兵器…の画像
「魂ウェブ」公式サイトより「フィギュアーツZERO[超激戦]マーシャル・D・ティーチ-闇水-」(BANDAI SPIRITS) (C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

 尾田栄一郎氏が描く国民的人気漫画『ONE PIECE(ワンピース)』(集英社)は、25年以上連載が続いている長寿作品。その作中には、さまざまな謎が未解明のまま残されており、中でももっとも気になるのは、やはり「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」の存在ではないだろうか。

 しかし物語は最終章へと突入し、これまで謎に包まれていた部分が少しずつ明かされつつある。

 そこで今回は、そろそろ展開的に詳細が明らかになってもおかしくない、作中に残された未解明の謎や伏線らしき描写を振り返ってみたい。

※本記事には作品の核心部分の内容を含みます。

■目的は何だった? ドラム王国を狙った「奇妙な行動」

 ルフィがチョッパーを味方に加えたドラム王国。そこは“冬島”と呼ばれる寒冷な地であり、偉大なる航路(グランドライン)の中でも飛び抜けた医療技術を誇る医療大国としても知られていた。

 そんなドラム王国は、ある1つの海賊団によって壊滅させられている。その海賊団こそが、現在四皇に君臨する“黒ひげ”ことマーシャル・D・ティーチ率いる「黒ひげ海賊団」だった。

 当時はまだ無名だった黒ひげ海賊団は、わずか5人のメンバーでドラム王国を滅亡させている。それも白ひげ海賊団から離脱し、自分たちの海賊団を結成後、比較的早い段階でドラム王国を狙ったものと思われる。

 黒ひげといえば、野心家である以上に狡猾な男だ。そんな男がドラム王国を狙った理由はいまだ明かされておらず、謎に包まれている。

 計算高い黒ひげが、わざわざ一国を狙ったからには、何か重要な目的があったと見るべきだろう。ドラム王国が医療大国だったことを踏まえると、黒ひげの特異体質と関係があった可能性も考えられる。

 黒ひげのことをよく知るエースやマルコは、彼について「人の倍の人生を歩んでいる」「体の構造が異形」などと説明する場面があった。そのうえ生まれてから一度も眠ったことがない、とも言われている。

 ちなみに134話では、ドラム王国にいたルフィが「知ってたか? 雪国の人達は寝ねェんだぞ」 「寝たら死ぬんだもんよ」とサンジに語る場面があった。

 現実的に考えると、極寒の雪山などで眠ると低体温で死ぬことを指しているように思えるが、「眠らない」とされる黒ひげが襲ったドラム王国でこの話題が出たのは意味深だ。しかもルフィは一般論ではなく、わざわざ村の酒場で聞いた情報と付け加えていたのも気になる。

 黒ひげが自身の体の特異体質に関する理由で医療大国のドラム王国を訪れ、その流れで滅ぼしたという可能性も考えられそうだ。

 最近の展開で、世界最強と称された伝説の海賊「ロックス・D・ジーベック」との“まさかの関係”が明らかになった黒ひげ。彼にまつわるその他の謎も、明かされる日が近いのかもしれない。

■本当にルフィが滅ぼす? 世界の「異変」との関係は?

 魚人島編では、抜群の的中率を誇るとされる水晶占い師のマダム・シャーリーが登場。彼女は、ルフィの手によって魚人島は滅ぼされるという衝撃の予言を明かした。

 その後、新魚人海賊団による反乱が勃発。巨大な船「ノア」を魚人島に落下させようとするが、ルフィやリュウグウ王国の姫である「しらほし」の力で阻止されている。

 結局、魚人島編ではルフィが島を滅ぼすような展開はなく、むしろ島を救った英雄として描かれた。

 しかし、それだけでシャーリーの予言が外れたと考えるのは早計なのかもしれない。物語が進んだ1089話では、Dr.ベガパンクが世界中の海面が上昇していることや、世界が海に沈むことなどを告げた。

 そこで再び脚光を浴びそうなのが、海底1万メートルに位置する魚人島である。魚人島は海に沈んだ島でありながら日光が届き、酸素も供給され、「海底の楽園」とも呼ばれている。

 そのあたりの事情で再度ルフィが魚人島を訪れることになり、今度こそシャーリーの予言が真実になってしまう可能性も考えられる。

 しらほしの母である、亡き王妃オトヒメは、魚人島民の海上移住を願って行動していた。ルフィが海底1万メートルにある魚人島を“滅ぼす”ことで、オトヒメの悲願を叶える導き手となるような展開もありうるのだろうか。

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