「Iフィールドバリア」に「ミノフスキークラフト」 も…宇宙世紀ガンダム作品「革新的な技術」が初採用された機体たちの画像
ジオンの高度な技術「Iフィールド・バリア」を搭載した夢のマシン 「1/550 ビグザム」(BANDAI SPIRITS) (C)創通・サンライズ

 テレビアニメ『機動戦士ガンダム』から始まった宇宙世紀シリーズの作品では、時代が進むとともに作中の技術の進歩もきっちりと描かれている。革新的な技術が生まれるたびに目を輝かせ、そういった最新技術を用いて開発された最新鋭のモビルスーツやモビルアーマーにロマンを感じたものだ。

 もちろん、さらに時代が進めば当たり前の技術になったり、その技術自体が廃れてしまったりもするのだが、初採用の機体を見た時のワクワク感は忘れられない。

 そこで今回は、宇宙世紀において画期的だと感じた当時の最新技術を振り返りつつ、アニメなどの映像作品でその技術が初採用された機体たちを紹介したい。

※本記事には作品の核心部分の内容を含みます。

■あの無敵感がたまらない「ビーム防御システム」

 機体の周囲にビーム兵器を無効化する対ビームバリアを張り巡らせる「Iフィールド・バリア」という技術。ミノフスキー物理学の応用から生まれた画期的な防御システムである。

 テレビアニメ『機動戦士ガンダム』にてIフィールド・バリアを初搭載した機体は、モビルアーマーの「ビグ・ザム」だった。

 モビルスーツの放つビームだけでなく、戦艦の主砲まで無効化したビグ・ザムを最初に観たとき、あまりの無敵感に絶望すら感じたものだ。ちなみにアニメ中では、この対ビーム用防御のことを「磁界」と呼んでいた。

 Iフィールド・バリアを発生させるには、かなり大型のIフィールド・ジェネレーターを搭載する必要があり、ビグ・ザム自体も全高60m近い大型モビルアーマーである。

 しかし、アムロやスレッガーはIフィールド・バリアの弱点を的確に見抜いており、「実弾兵器での攻撃」「フィールド内(超接近戦)からのビーム攻撃」などが有効とされた。実際、ビグ・ザムはスレッガーの犠牲のもと、接近戦で撃破されている。

 しかし、それでも敵の的になりやすい巨大兵器の防衛システムとしてIフィールド・バリアは有効であり、その後も「ノイエ・ジール」「ガンダム試作3号機」「サイコガンダム」など、大型モビルアーマーに採用され続けた。

 ちなみにOVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』に登場したモビルアーマー「アプサラスIII」はIフィールド・バリアを持たなかったため、ジム・スナイパーのロングビームライフルによる狙撃で大ダメージを受ける場面があった。

■ニュータイプとともに奇跡を起こした新素材

 劇場版『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』にて初登場した新素材「サイコフレーム」。これはニュータイプの脳波を増幅させる「サイコミュ」の機能を持つ粒子サイズのチップを金属フレームに鋳込んだモビルスーツ用構造材だ。

 これにより、従来のサイコミュとは次元が異なる高効率な処理能力を実現し、なおかつサイコミュを搭載するスペースを省略することでマシンの小型化にもつながった。

 サザビーやνガンダムなどに搭載されたことで知られるが、実は映像作品ではサイコ・フレームを最初に採用したのは新生ネオ・ジオンのニュータイプ専用モビルスーツ「ヤクト・ドーガ」である。

 サイコ・フレーム搭載機が関連したとされる奇跡のひとつとして、地球に落下する小惑星の軌道を変えた通称「アクシズショック」が有名だ。

 その後サイコフレームには未知の部分が大きすぎると表向きは研究開発が中止されたが、アナハイム・エレクトロニクス社は極秘裏に研究を継続。ユニコーンガンダムやバンシィに「フルサイコフレーム」という応用技術を採用している。

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