『鬼滅の刃』無限城編前に振り返りたい!アニメ版で描かれた「上弦の鬼」たちのこれまでの画像
(c)吾峠呼世晴/集英社 (c)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 いよいよ7月18日に公開となるアニメ『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』。第一章となる今回の作品のサブタイトルは「猗窩座再来」となっており、上弦の参・猗窩座との戦いがメインに描かれることが予想される。キービジュアルでは顔の右半分がアップで描かれた猗窩座と、その瞳の中に刀を構える炭治郎の姿が映し出されている。

 本予告では柱たちや険しい表情の善逸など無限城に落とされた鬼殺隊の姿が映されているが、「いい夜だねぇ」と語り、扇を広げる上弦の弐・童磨と蟲柱・胡蝶しのぶが激しく刃を交えるカットが印象的だ。また、映像の後半ではBGMが緊張感のあるものに変わり、「さあ、始めようか 宴の時間だ」と戦闘ポーズを構え不敵に笑う猗窩座の姿とサブタイトルが映し出される。


 アニメ『柱稽古編』を経て、ついに戦いは無惨の根城である無限城を舞台に、上弦の鬼たちと戦うラストスパートへと向かう。どういった映像になるか気になるところだが、先立って発表された映画の上映時間が155分という長尺であることからも、かなり原作に忠実に戦いのひとつひとつが丁寧に描かれるだろう。

 さて、上弦の鬼といえば、これまで戦ってきた手強い鬼たちの中でも実力トップレベルの精鋭たち。特にこれまで討ち果たしていないTOP3の三人は、登場シーンが少なく謎の多い存在だ。

 そこで今回は映画への予習として、上弦の壱・弐・参の鬼たちの初登場シーンや、作中の会話からわかる関係性や立ち位置を振り返ってみたい。

※本記事は作品の内容を含みます。

■『無限列車編』『遊郭編』で姿を見せた上弦

 まずは、今回のメインとなる上弦の参・猗窩座。日本映画の興行収入の歴史を塗り替えた『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の後半で、炎柱・煉獄杏寿郎の前に現れ、最終的には圧倒的な強さでその燃える命を刈り取った。

 炭治郎が初めて柱の死を目撃したシーンであり、鬼殺隊上位の実力を持つ柱でも勝てないほど上弦の鬼は強く、敵わない存在ということを改めて作品ファンたちに実感させたキャラでもある。

 猗窩座は戦いを好む性質のようで、好戦的な態度や煉獄さんへ「鬼になれ」と迫ったシーンが特に印象深い。しかし彼の性質が垣間見えるような描写は『無限列車編』ではないに等しかった。

 猗窩座のひとつ位が高い、上弦の弐・童磨の初登場シーンもなかなか衝撃的なもの。彼は『遊郭編』の最終話で、まだ人間だったころの妓夫太郎・堕姫の前に偶然現れたのだった。

 そのとき童磨は女の生首を片手に、人間の足を食べながら登場。瀕死の妓夫太郎に「俺は優しいから放っておけないぜ」と自身の血を分け与え、兄妹らを鬼にした。当時童磨は上弦の陸(ろく)だった。

 「命というのは尊いものだ、大切にしなければ」と言いながらも手に持った生首を感慨もなく落とすところや、いつも笑っているその姿には胡散臭さと悪趣味さが見え隠れしている。

 童磨といえば原作漫画連載時点からファンの間で「声優は宮野真守がいい!」と話題であったが、実際にその通りのキャスティングが叶い、世間が沸いたことも印象深い。原作ですでにその戦いの行方を知っている人も、アニメで童磨がどう描かれるか気になるところだろう。

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