■フェティッシュすぎるバニースーツ姿
1期同様、コスプレ衣装の描写がすさまじく、新菜の「バニースーツ」についてのポストがXでは目立った。
アニメ冒頭に登場した十六夜ありさのコスプレをすることになった海夢だが、新菜はバニー服のシルエットを忠実に再現するために、クリップやストラップなどのいろんな可能性を考慮したり、手芸用品専門店のユザワヤに赴いたりと、衣装完成に必要な要素が濃密に解説される。新菜が書いたメモには、各部位の大きさや生地の質感、カラコンの色味などがびっしりと書かれており、衣装へのこだわりは未だ健在だった。
もちろん制作過程だけでなく、実際のバニー姿の海夢の動きや部位なども細かく作画されており、燕尾服の光沢感や、露出対策に使用した肌色ストッキングの微妙な質感や色遣いなどが細部に至るまで表現されていた。
また、サスペンダーストッキングの隙間を表現するために太ももをドアップで映し、ハイレグ姿の海夢の後ろからのカットを取り入れるなど、1期にも増してよりフェティッシュなカメラワークになっており、見ているこっちもドキドキしてしまう。キャラそのものの動きも非常になめらかで、制作陣の本気度がうかがえる作画になっており、そこも高評価を集めたポイントだろう。
■サービスシーンも⁉ 豊富に盛り込まれたアニオリ表現
また今回の2期は、原作漫画にはない表現や構成変更など、アニメオリジナル要素が随所にちりばめられており、そこを高く評価する声もあった。
たとえば、冒頭で流れた劇中劇のくだりは原作第44話を再現しているのだが、原作通りにアニメ化した場合、本来は新キャラ・姫野あまねが登場するストーリーが先に描かれるはず。アニメ用に構成を大幅に変更したことに視聴者からは「着せ恋を見ようとしたはずなのに急に別アニメ始まってびっくりした」といった声が続出したが、インパクトのある掴みで一気に作品に没入するような仕掛けとなった。
ほかにも、新菜家に誘われニヤニヤしていた海夢は、原作では部屋着の状態でテンションが上がっていたのに対し、アニメでは電車に乗って髪型を整えながら頬を赤らめる演出が追加。また、ユザワヤに新菜が訪れ材料を買うシーンでは、バニースーツ姿の新菜というアニオリ出血大サービスな描写もなされており、終始ファンを飽きさせない構成が際立つサービス精神たっぷりの第1話となっていた。
こうしたさまざまな仕掛けが盛り込まれた『着せ恋』2期は、原作ファン・アニメファン双方にとって夢中になるような1話になっていたのではないか。12日に放送された第2話では新キャラクターである姫野あまねが登場し、作中に登場した「液体のり」がXでトレンド入りを果たすなど、大きな注目が集まっている。3年ぶりの待望の続編は、まさに今期覇権アニメの筆頭株といえる仕上がり。アニメ特有の仕掛けにも期待が高まる本作から、ますます目が離せない。