■自ら望んで美を捨てた? 屈強な女海賊
アマゾン・リリーの関係者といえば、もうひとり外見が大きく変化した人物がいる。それはボア・ハンコックの実の妹「ボア・マリーゴールド」だ。
ハンコック、サンダーソニア、マリーゴールドは「ゴルゴン三姉妹」と呼ばれている。長女のハンコックは圧倒的な美貌の持ち主だが、次女のサンダーソニアは顔が横に長い独特な顔つき。そして三女のマリーゴールドは丸々と肥えた大きな体が特徴だ。
彼女は「ヘビヘビの実 モデル“キングコブラ”」の能力者で、巨大なヘビの姿に変身可能。天竜人の奴隷だったときに強制的に能力者にされた過去があり、望んだかたちで得た能力ではない点が悲しい。
しかし、その奴隷時代の回想シーンに登場するマリーゴールドの姿は、姉のハンコックにも負けないくらい、ほっそりとした美女だった(サンダーソニアは今とあまり変わらない)。
この過去のマリーゴールドの姿について、作者の尾田氏はコミックス54巻のSBSコーナーにて「(マリーゴールドは)太ったんじゃない! 筋肉です! 強くなる為に! 筋肉をつけたんです!! ちゃんこ食べたんです!!」と回答している。
つまりマリーゴールドの容姿が大きく変わったのは、年齢や悪魔の実の能力によるものではなく、自ら強さを求めて鍛えたことで、大きく体型が変わったということのようだ。
かつての美しい姿を捨ててでも強くなりたかったのは、二度と誰かに支配されたくないという想いの表れだったのかもしれない。
今回は『ワンピース』の作中で大きく姿が変わった女性たちを取り上げてみた。今回紹介した3名以外にもビッグ・マムやバッキンガム・ステューシーらも、過去と現在で大きく外見が変わっている。加齢による変化以外にも、キャラクターによってそれぞれ異なる理由が描かれている点も興味深い。