
2025年8月8日公開の『映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ』では、野原しんのすけを中心とした「カスカベ防衛隊」のメンバーがインドに行く物語が描かれる。
「カスカベ防衛隊」(漫画では「かすかべ防衛隊」)は、しんのすけを筆頭に、風間くんやマサオくん、ネネちゃんという個性派が顔をそろえている。そのなかでボーちゃんは少々地味なようにも見えるが、実は他の4人と比べても決して遜色ないどころか、かなりキョーレツな個性の持ち主だ。
そこで今回は、原作マンガや過去のアニメ作品に描かれたボーちゃんの隠された魅力を徹底解説していこう。
※本記事には作品の内容を含みます。
■初登場時、まるで別人のようなボーちゃんが!?
ボーちゃんはコミックス『クレヨンしんちゃん』第1巻に収録された「オラと母ちゃんはお友だちなのヨ」編その7で初めて登場している。
このエピソードではしんのすけとネネちゃんが、花見の場所取りをしているサラリーマンに絡むのだが、ボーちゃんはお菓子をボリボリ食べているだけでセリフは一切なし。おまけに、現在のような面長の顔ではなく丸顔だった。
第1巻では他のエピソードにも何度か登場しているが、セリフはほとんどなし。よしなが先生に欲しいクリスマスプレゼントを聞かれて「ラジコンカー」と答えるくらいだった。
■ハナ水はボーちゃんのアイデンティティ?
ボーちゃんといえば常にハナ水を垂らしているが、コミックス第30巻「母ちゃんア然! ギャルママの弟子入り志願」編その1では、ボーちゃんの「ハナ水がなくなる」という事態が発生。このときボーちゃんは、マスクをつけてしんのすけたちの前に姿を現している。
ハナ水が止まってしまい、かなり大きなショックを受けた様子のボーちゃん。思い悩むボーちゃんに対し、風間くんから「なんだ そんな事か…あっはっはっ もっと重大な問題かと思った」という心ないひと言が……。ボーちゃんは涙を流しながら走り去ってしまう。
その後、土手の上を歩くボーちゃんの体は、風に吹かれてフラフラしている。どうやらボーちゃんにとってハナ水は、体の平衡感覚を保つために必要なものだったのである。
その後ボーちゃんは、自分のことを心配して探し回っていたしんのすけたちと遭遇。カスカベ防衛隊の友情に励まされたボーちゃんは、「たとえハナ水が出なくても みんなの友情があるから 生きてゆける!!」と決意を述べた。
その直後、くしゃみをした拍子にハナ水が出て元どおりになり、「めでたしめでたし」となるのだった。
■謎に包まれたボーちゃんの家族!
コミックス『クレヨンしんちゃん』は50巻まであるが、この中でボーちゃんのママが出てくるのは第10巻「しんちゃんギャグで幼稚園は大爆笑!」編その1での2コマのみ。それも遠目のため、顔がよく分からないまま終わっている。
その後、ボーちゃんのママが登場するのはコミックス『新クレヨンしんちゃん』第7巻に掲載されたvol.130。このエピソードではボーちゃんのママだけでなくパパも登場している。
ただし顔にフキダシがかぶっており、結局パパとママの顔は分からずじまい。二人とも息子同様に存在感が薄いようで、いきなり話しかけられたボーちゃんが驚くシーンもあった。
ちなみに、このエピソードではボーちゃんの日常風景もチラホラ登場。石集めが趣味のボーちゃんの部屋には石が転がっているだけでなく、ハニワや謎の仮面などが確認できる。また、「ツム郎」というカタツムリをペットにしていることも判明した。