思わず鳥肌!見た目がグロテスクすぎる…歴代屈指の「異形ガンダム」たち 「顔面から触手って!?」の画像
『機動武闘伝Gガンダム』より『1/144スケール デビルガンダム』(C)創通エージェンシー・サンライズ・テレビ朝日

 『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)』の中盤に登場したサイコ・ガンダム。その装甲がパージされると、内部には人工筋肉のような帯状パーツが露わとなり、“皮を剥がれた生物”を思わせる禍々しい姿となった。『機動戦士Zガンダム』でのサイコ・ガンダムとは随分趣の違う、無機物と有機物とが組み合わさったようなデザインの機体であり、視聴者に強烈なインパクトを与えた。

 「ガンダム」といえば、『機動戦士ガンダム』における「RX78―2」に代表される人型のロボットがイメージされるが、中には思わず“ギョッ”としてしまうような奇抜なデザインを施された機体も珍しくない。

 本記事では、そんな“見た目がちょっとキモい……”異形のガンダムたちをピックアップ。不気味さすら漂う奇抜なデザインには、どんな設定や意味が込められているのか。その造形の裏側に迫っていきたい。

■髪の毛?触手?装甲下から現れた異様な姿のガンダムナドレ

 一機目に紹介するのは、『機動戦士ガンダム00』に登場する「ガンダムナドレ」。重装甲のガンダムヴァーチェが装甲をパージすることで現れる、隠された“もうひとつの姿”だ。メタボ体型のヴァーチェとは対照的に、ナドレは無駄を削ぎ落としたスリムなフォルムをしている。

 だが、もっとも目を引くのは、頭部から垂れ下がる無数の赤いコードだ。『ジークアクス』のサイコ・ガンダムが“筋肉”を見せたとするなら、ナドレが露わにしたのは“髪”。無機質な機体に、どこか女性的な印象を与える要素が加わったことで、いっそう異様さを際立たせた。

 ただ、頭部脇から無数に伸びた赤いコードは太さがそこそこあり、繊細な髪というよりは、まるで顔面からウニョウニョと生えた触手のようにも見える。その不気味な造形に思わずゾゾッと鳥肌を立ててしまったという人もいるのではないだろうか。

 この赤いコードの正体は、ヴァーチェの装甲各部にGN粒子を供給する“GN粒子供給コード”だ。高出力砲撃やGNフィールドによる防御を成立させるには、ナドレ本体のGNドライヴから全身に粒子を送る必要があり、その役割を果たしていたのがこのコード群だったというわけだ。

 異形ともいえるその“赤い髪”は、奇をてらった装飾ではなく、設定上の必然を備えた機能だった。

■ゲテモノガンダムコンビ!『機動新世紀ガンダムX』ガンダムヴァサーゴ&ガンダムアシュタロン

 『機動新世紀ガンダムX』に登場する双子のフロスト兄弟の愛機、ガンダムヴァサーゴとガンダムアシュタロンも、「ガンダム」の常識を覆す異形のモビルスーツ。劇中では「ゲテモノガンダム」と揶揄されることもあったが、その言葉も納得の、強烈な印象を残した異形のガンダムコンビだ。

 兄シャギア・フロストが駆るガンダムヴァサーゴは、ソロモン72柱の悪魔「ウァサゴ」にちなんだ名を持ち、赤と黒のボディカラーに悪魔のような翼、そして何より目を引くのが、ビヨ~ンと伸びる長い両腕だった。これがかっこいいか、もしくは気持ち悪いと捉えるかはそれぞれ意見が分かれそうだが、どこか前作『ガンダムW』のシェンロンガンダムを彷彿させる機構ながら、より獰猛な印象を与える奇抜なデザインだ。

 この両腕には“ストライククロー”と呼ばれる鉤爪型の武装を装備。敵の装甲を引き裂くだけでなく、内部に内蔵されたビーム砲で掴んだ敵をそのまま撃ち抜く、あるいは死角から奇襲するといった多彩な戦術を可能にしていた。腹部のメガソニック砲発射時には機体を固定するアンカーとしても機能するなど、異形でありながら高い実用性を誇る構造だった。

 一方、弟オルバ・フロストが駆るガンダムアシュタロンも、同じくソロモン72柱の悪魔「アスタロト」に由来した異形のガンダム。重厚なフォルムを備えたアシュタロンは、モビルアーマー形態への変形が可能。ヴァサーゴを背中に乗せて長距離飛行をこなす姿は、他ガンダムではなかなか見られない奇抜デザイン機体ならではの光景だ。

 そしてアシュタロン最大の武器が、背部に装備された“アトミックシザース”。敵機を挟み込んで拘束するだけでなく、閉じた状態で鋭く突き刺すことも可能なハサミ型の大型兵装。劇中では、アシュタロンがこのアトミックシザースでガンダムXを拘束し、ヴァサーゴと連携して攻撃する場面が印象的だった。

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