
2025年6月24日の放送で最終回を迎えたアニメ『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)』(日本テレビ系)。しかし12話という短い話数ゆえか、いくつかの謎も残されたままになっており、視聴者の想像に委ねられる部分もあった。
なかでも大きな謎として残ったのは、主人公機「ジークアクス」に搭載されていたオメガ・サイコミュ「エンディミオン・ユニット」の存在について。
最終回では、このエンディミオン・ユニットがしゃべるシーンもあり、その声の主に多くのガンダムファンが騒然となった。そこで劇中の描写などから、エンディミオン・ユニットの正体について考えてみたい。
※本記事には作品の核心部分の内容を含みます。『ジークアクス』最終話を未視聴の方はご注意ください。
■ついに解放されたジークアクスの真の姿
第3話の時点でジークアクスはモビルスーツでありながら、「歯」のようなものがあると言われていたが、その伏線が最終話で回収された。世界を終わらせようとする「白いガンダム」に立ち向かうマチュの想いに、ジークアクスに搭載されたエンディミオン・ユニットが応じて覚醒。機体の口が開いて歯らしき部分が露出した。
ララァを殺すことで、この世界を終わらせようとするシュウジは「ララァを守るにはこうするしかないと、ガンダムが言っている」とマチュに告げる。
すると、そのシュウジの言葉に反論するかのように、ジークアクスのエンディミオン・ユニットが「僕はもう見たくない……またガンダムがララァを殺す光景を」と語りかけたのである。
そのエンディミオン・ユニットの声を担当したのは、アムロ・レイ役で知られる声優の古谷徹氏だ。シュウジはその声に対し「誰だ?」と返していた。
エンディミオン・ユニットは、シャロンの薔薇と同じく“向こう側”から来たオーパーツ「オメガ・サイコミュ」の真の名前。しかしシュウジの反応から、シャロンの薔薇やシュウジがいた世界とは別の“向こう側”から来たものと考えられる。
■エンディミオン・ユニット、その正体は!?
エンディミオン・ユニットの声は「またガンダムがララァを殺す光景を見たくない」と言った。それは、過去にガンダムがララァを殺したことがあると言っているように聞こえる。
つまりシャロンの薔薇に乗るララァが何度も繰り返してきた「シャアが死ぬ」世界線とは別の、テレビアニメ『機動戦士ガンダム』で描かれた、ガンダムに乗るアムロがララァを殺してしまった場面を示しているかのようだ。
エンディミオン・ユニットが「ララァの死」そのものを見てきたように発言したことから、テレビアニメ『機動戦士ガンダム』のアムロ・レイの存在がチラつく。
初代『ガンダム』以降で、アムロがその意志を別の世界に移すような特別な事象といえば、やはり劇場版『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』で発生した「アクシズ・ショック」を連想する人が多いだろう。
あのときアクシズ・ショックの中心にいたアムロは、サイコ・フレームを搭載した愛機「νガンダム」に搭乗したまま消息不明となった。
もしアクシズ・ショックによって『ジークアクス』でいうところのゼクノヴァと同様の現象が起こり、アムロの意思を宿したオーパーツ(νガンダム、もしくはサイコ・フレーム?)としてジークアクスの世界に行ったのだとすれば、一応の辻褄は合いそうだ。