■最上階の30階にはゴジラが満載!その名も「ゴジラフロア」

 つづいてエレベーターで30階に上がると、いよいよそこは完全なる“ゴジラワールド”。フロア全体が「ゴジラフロア」となっており、3基のエレベーターの扉にはそれぞれ異なるゴジラアートが描かれている。さらに、廊下には歴代『ゴジラ』映画の名場面が並ぶギャラリーが展開されており、過去作の記憶が鮮やかに蘇る。この日は、懐かしの名シーンに思いを馳せながら、ひとつひとつじっくり見ていきたくなる気持ちを抑え先に進んだ。

ゴジラフロアの3基のエレベーターの扉は全てゴジラアート!
懐かしいゴジラ映画の名場面を多数展示

 そしていよいよ「ゴジラvsキングギドラルーム」へ入室。開業10周年記念特別企画と謳っている「ゴジラvsキングギドラルーム」は、東宝の映画撮影所や特撮スタジオというコンセプトだという。

 まず客室の扉を開けてすぐに目に飛び込んでくるのは、新宿の街を破壊しながら現れるゴジラの巨大ジオラマ。写真ではそのスケールが伝わりにくいが、人の背丈よりも大きく、思わずのけぞってしまうほどの迫力。さらに室内の横に目をやると、ベッドを睥睨する3首のキングギドラヘッドが待ち構えており、翌朝に寝ぼけた状態でコレを見たらビックリして腰を抜かしそうなリアルさだ。

写真だとわかりにくいですが人の背丈よりも大きなゴジラさん

 なお、このゴジラやキングギドラたちは部屋に備え付けのコントロールパネルで操作可能。効果照明や咆哮、ゴジラの背ビレを光らせたりなどといった数々のギミックを操作することができるが、コントローラー自体が昭和の特撮モノをイメージさせるちょっとレトロな作りになっておりテンションが上がってしまう。

 バスルームやトイレにもゴジラ&キングギドラの装飾があしらわれており、アメニティや備品、ベッド周りのクッションなども徹底してゴジラ仕様。さらには客室内には映画監督が座りそうなディレクターズチェア&カチンコなどもあり、こうしたマニア心をくすぐる心憎い演出はファンには堪らないものだろう。

ちょっとレトロな感じで昭和の特撮モノをイメージさせるコントロールパネル
ゴジラ&キングギドラに囲まれてご入浴
ここに座れば気分は本多猪四郎や大森一樹、庵野秀明や山崎貴ら名監督の気分に!?

 4月24日に予約受付が開始されて以降、もうすでに5泊分の予約が入っているという(6月24日時点)。客室料金は9万8400円~(1泊1室、税金・サービス料込、時期により変動)と少々お値段は張るが、ゴジラ好きにとっては都心のシティホテルのスイートルームなんかと比べたら納得の価格設定だろう。

 ゴジラとキングギドラが激突する空間。手に汗握る夢が見られるに違いない、ゴジラファンにとって一度は体験すべき“聖地”ではないだろうか。

■ホテルグレイスリー新宿 公式HP
https://gracery.com/shinjuku/

  1. 1
  2. 2
  3. 3