■板倉卓を巡る謎とは?
ベルモットを巡る謎と言えば、「板倉卓」の存在も重要だ。彼はコナンがとある事件で知った人物で、組織の一員であるテキーラと接触していた過去があった。その後は、ベルモットからあるソフトを開発するよう脅迫されていたらしい。しかしそんな中、板倉は殺人事件の被害者になってしまい、組織もそのソフトを手に入れられなかった。
気になるのは板倉が組織の研究にとって、どんな役に立つのかということだ。板倉はCGクリエイターで、特殊視覚効果に携わるなど映画界ではおなじみの存在だったという。さらに有希子は、シャロンと板倉は犬猿の仲だったという噂について語っている。だからこそ、有希子はなぜ彼女が板倉に協力を仰いだのかを不思議に思っていた。
ヒントとなりそうなのは、板倉が電話で聞いたベルモットの言葉だ。彼女は英語で「我々は神であり悪魔でもある…」「なぜなら… 時の流れに逆らって… 死者を蘇らそうとしているのだから…」と話していた。
やはり、ベルモットが年を取らない理由は、組織そのものの目的と大きな関わりがありそうだ。板倉が開発していたソフトも、おそらく“死者を蘇らせる”ために必要なのだろう。板倉はソフトについて「我々人間のために(開発を)断念した」とも振り返っており、それ単体でも危険な代物だと予想される。
■安室が握っている秘密とは?
その他に気になる謎といえば、「ベルモットの秘密」だ。ベルモットは、コードネーム「バーボン」として組織に潜入する公安の潜入捜査官・安室透と行動することが多い。この安室が、組織の中でも数少ない「ベルモットの秘密」を知る人物だと明かされているのだ。しかしその内容についてはいまだに謎である。
作中では、「まさかあなたがボスの…」と安室が言いかけ、ベルモットが彼の頭に拳銃を突きつけて殺そうとしたシーンもある。ベルモットは「あの方」の寵愛を受けていることから、「ボスの妻」、「ボスの娘」、「ボスの愛人」などさまざまな考察が飛び交っている。
しかし、上記のベルモットの行動や、その秘密が仲間にバレると“後始末が大変”という安室の発言から、予想を上回る衝撃の事実が隠されている可能性も高いだろう。
ベルモットの存在は、「あの方」やAPTX4869に関する謎を解くカギになっている可能性が高い。特に「板倉卓」に関する謎は相当重要と考えられ、伏線回収が待たれている。
敵なのか、味方なのか、それすらよく分からない……。そんな謎めいた行動も多いベルモットから、今後も目が離せない。