■作中最も妖艶な悪女…『ホリック xxxHOLiC』吉岡里帆(女郎蜘蛛)
シリアスな役からコミカルな役まで幅広いジャンルで活躍する女優・吉岡里帆さん。清楚な印象が強い彼女だが、『ホリック xxxHOLiC』ではこれまでとは一変した姿を見せた。
CLAMP原作の漫画『xxxHOLiC』を実写化した本作は、神木隆之介さんと柴咲コウさんが主演を務め、独特な世界観を蜷川実花監督の色彩豊かな表現力でまとめた作品である。
対価を支払えば、どんな願いも叶えてくれる“ミセ”の主人・壱原侑子と、高校生・四月一日君尋の数奇な日々を描いたストーリー。登場人物は人間だけでなく、幽霊や“アヤカシ”と呼ばれる「人ならざるもの」も登場する。
そんな本作で吉岡さんが演じたのが、アヤカシの女郎蜘蛛である。蜘蛛を統べる彼女は、アヤカシを操って自分が欲しいものを手に入れようと暗躍する。獲物をいたぶりながら手に入れるまでの過程も楽しむ残虐な性格で、四月一日を執拗に誘惑していくのだ。
本作で吉岡さんは金髪にイメージチェンジしており、黒レースが際立つセクシーな衣装を身に纏って登場。妖艶かつ凶悪な女郎蜘蛛を再現していた。
蜷川監督は、キーパーソンとなる女郎蜘蛛のキャスティングに慎重だったという。試行錯誤の結果、普段のイメージとはかけ離れた印象の彼女をなかば“賭け”で起用したと、その後のインタビューで明かしている。しかし、それは杞憂に終わる。衣装合わせの時点で吉岡さんの気迫に勝算を見出し、絶対に大丈夫だと確信したそうだ。
ディテールまでこだわり抜かれたコスチュームを纏い、四月一日を誘惑する妖艶な吉岡さんの圧倒的な存在感は一見の価値ありである。
■再現度高すぎ⁉︎ボンテージ姿の女ボス『ヤッターマン』深田恭子(ドロンジョ)
デビュー当初から可愛らしい印象の深田恭子さんだが、その魅力が爆発したのが実写映画『ヤッターマン』だった。
タツノコプロ原作の人気作品で2009年に実写化された本作は、主演に櫻井翔さんを迎え、福田沙紀さんや生瀬勝久さん、ケンドーコバヤシさんという豪華なキャスティングも話題となった。
そんな本作において、絶対的な存在の「ドロンジョ」を演じたのが深田さんだ。「ドロンボー一味」を統べるドロンジョは、ボヤッキーやトンズラーとともに伝説の石・ドクロストーンを求めて悪さをするヤッターマンの宿敵だが、その人気は主役を凌ぐほど高い。
目元を覆うマスクと奇抜な衣装が特徴的なドロンジョは、どこか抜けている一面も持つ親分で、敵でありながらヤッターマン1号に恋をしてしまったりと乙女な一面も持つ憎めない敵キャラだ。
実写版で深田さんは、目元をマスクで覆い、セクシーな黒いボンテージ姿を披露。圧倒的なスタイルで衣装を着こなす深田さんは、アニメから飛び出してきたかのような「ドロンジョ」を再現し、大きな話題を呼んだ。
また、少しお茶目な天然キャラも深田さんの可愛らしさにピッタリで、まさにハマリ役であったといえるだろう。原作へのリスペクトを感じる、ファンも納得の魅力的な実写化となっていた。
圧倒的な再現度で実写化作品に出演していた女優たち。原作を愛するファンも思わず唸る美しさで、作品に華を添えていた。それにしても、アニメや漫画のキャラクターを演じても違和感を感じさせない彼女たちのスタイルには驚かずにはいられない。
圧巻の実写化作品たちを、ぜひこの機会に観てみてはいかがだろうか。