■最後まで友軍のために奮闘した「ジオンの妖精」
ゲームや漫画にもなった『機動戦士ガンダム バトルオペレーション Code Fairy(コード・フェアリー)』には、宇宙世紀の歴史において初となる、完全な女性だけの部隊「ノイジー・フェアリー隊」が登場する。
一年戦争時、ジオン公国軍の「キシリア・ザビ」の認可のもと秘匿特殊部隊として結成され、人材発掘や友軍の援護などを主任務として活動した。
ジオン軍の元エースパイロット「キリー・ギャレット」が指揮官を務め、ニュータイプの素養を持つ「アルマ・シュティルナー」のようなフラナガン機関出身の少女も加入する。
アルマはサイコミュ兵装が扱えなかったため、フラナガン機関では「欠陥品」扱いされたが、パイロットとして技量は優秀。「ケンプファー」を改修した高機動MS「ティターニア」に搭乗して活躍した。
オデッサ作戦でジオン敗北後、地球連邦軍の地球上におけるジオン掃討作戦が開始される。ノイジー・フェアリー隊は拠点「キャルフォルニアベース」を巡る攻防で仲間の脱出を援護し、宇宙港「ケープカナベラル基地」で猛攻をしのぎながら終戦を迎えた。
隊員たちは生き延びて宇宙へと帰還するが、ノイジー・フェアリー隊はその秘匿性と特殊性ゆえか、部隊の存在ごと記録から抹消されている。
今回は『ガンダム』シリーズにおける、女性のみで編成された希少な部隊を振り返ってみた。それぞれ使命を持って戦ったが、悲しい末路をたどるケースがやはり多かったようだ。現在放送中のテレビアニメ『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)』(日本テレビ系)の主人公も女の子だが、こちらに女性だけのクランの登場はあるのだろうか。