■「赤いガンダム」に搭乗したシャアの戦果

 Foolypediaの「RXー78ガンダム」の内容には機体スペックについても記載されており、その数字は書籍『機動戦士ガンダムMS大図鑑』(バンダイ)などの「RXー78ー2ガンダム」の数値とほぼ一致する。

 つまりIF世界である『ジークアクス』版のガンダムは、初代ガンダムの機体と基本スペックはほぼ同等ということが分かる。

 さらに『ジークアクス』でのガンダムパイロット、“赤い彗星”こと「シャア・アズナブル」の戦果についても触れられている。

 そこには「諸説ある」と断ったうえで、「戦闘艦10隻以上」「モビルスーツ(MS)60機以上」といった具体的な撃墜数が記されていた。

 なお初代ガンダムにおけるシャアの撃墜数については諸説あるが、実際に描かれた映像や彼の置かれた状況などから、60機も撃墜していたとは思えない。

 そのことを踏まえると『ジークアクス』でのシャアの戦果は、初代ガンダム時のものを大きく上回っているとも考えられる。もちろん優秀な“赤いガンダム”に搭乗したことや、戦闘機会自体に差があったのは予想がつくが、それに加えて『ジークアクス』のシャアは、早くからニュータイプとして覚醒していたことを示唆しているのかもしれない。

 ちなみに初代ガンダムにおける主人公「アムロ・レイ」の撃墜数は、書籍『機動戦士ガンダム 戦略戦術大図鑑』(バンダイ)によれば、「船舶9隻」「MS142機」と圧倒的である。

 『ジークアクス』でのシャアの戦果すら霞むほどの圧倒的な差ではあるが、ホワイトベース隊の置かれた状況や、シンプルに交戦回数の違いがあるため、一概に比較できるものではないだろう。


 このように『ジークアクス』の世界では、軍事機密と思われる「ガンダムの真実」もある程度公開情報になっていることが判明した。一瞬の細かいシーンではあったが、そんな細部まできっちり描写されているのも『ジークアクス』ならではといえる。

 かつてシャアの乗機として大活躍したのち、消息不明となった「赤いガンダム」は、現在はシュウジの乗機として再登場した。いまだ消息が分からないシャアの行方も含め、今後どうなっていくのか注目したい。

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