存在感はすでに一流…人気俳優たちが実写化作品で魅せた「天才子役」時代の神演技  芦田愛菜、志田未来、神木隆之介、柳楽優弥…の画像
柳楽優弥  写真/ふたまん+編集部

 神木隆之介さんや芦田愛菜さん、志田未来さんといった、時代を彩ってきた「天才子役」たち。彼らは成長してからもさまざまな作品で活躍し、素晴らしい演技を見せ続けている。

 今や主演級の活躍を見せる彼らの、幼い頃の演技がいまだ心に残っているという人も少なくないだろう。そんな彼らが子役時代に見せた、「実写化作品での名演技」を振り返っていこう。

 

※本記事には各作品の内容を含みます

■泣きの演技が素晴らしい『うさぎドロップ』芦田愛菜

 いまやドラマ、映画だけでなく、CMやバラエティ番組などでも大活躍する芦田愛菜さん。そんな彼女は幼い頃から突出した演技力を発揮し、「天才子役」の代名詞的な存在となった。

 『Mother』や『マルモのおきて』、『明日、ママがいない』といった名作ももちろん素晴らしいが、宇仁田ゆみさんによる漫画が原作の映画『うさぎドロップ』での名演技も彼女を語る上では欠かせない。

 『うさぎドロップ』は、主人公・河地大吉(ダイキチ)とその祖父の隠し子・鹿賀りんの関係性を描くヒューマンドラマだ。映画では芦田さんがりんを演じ、松山ケンイチさん演じるダイキチと徐々に本当の親子のようになっていく姿を見事に演じていた。

 特にその演技力のすさまじさが分かるのは、終盤の墓場でのシーンだろう。ここでは、りんと同じ保育園に通う二谷コウキが亡き父を想い、泣きだしてしまう。それを見たりんも「おじいちゃん」への想いがあふれてしまい、2人で号泣するのだった。

 この時の、まずコウキを戸惑ったように見つめ、目線を伏せてからくちびるをぎゅっと噛みしめ、我慢しきれず泣いてしまう……という表情の移り変わりが実に繊細で、胸に来るものがあった。

 目まぐるしい環境の変化の中に置かれていたりんの本心が分かるこのシーン。大人顔負けの演技力を見せ、この作品における最大の見せ場のひとつを見事に演じた芦田さんには、本当に驚かされてしまう。

■続編も見たい…『探偵学園Q』神木隆之介&志田未来

 神木隆之介さん、志田未来さんといえば、平成を代表する天才子役だった2人だ。ともに多くの作品に出演し、それぞれ大人になってもさまざまな作品で活躍している。そんな彼らが子役時代に共演を果たした作品が『探偵学園Q』である。

 原作は、『金田一少年の事件簿』で知られる天樹征丸さんとさとうふみやさんのゴールデンコンビによる学園ミステリー漫画だ。ドラマ化の際には、神木さん、志田さんをはじめ、山田涼介さん、要潤さんなどが生徒役で出演し、ミステリーと青春群像劇を融合させた爽やかな作品として語り継がれる名作となった。

 ヒラメキの天才・キュウと瞬間記憶能力者・メグを演じた2人の魅力が分かるのは、第4話と第5話で描かれた「殺人コレクター」を捜査する事件だ。この事件では真相を追うため、キュウ、メグ、リュウの3人がある学園に潜入する。

 この事件では、メグが瞬間記憶能力のつらさを吐露するシーンや、さらわれたメグを必死の推理で探し出すキュウの姿が描かれる。キュウを信頼するメグ、メグを心配するキュウという関係性を瑞々しい演技で演じる姿が印象深い。

 神木さんと志田さんはその後も活躍を続け、ジブリ映画『借りぐらしのアリエッティ』ではメインキャラクターの声優として共演するなど、ともに日本を代表する俳優に成長している。

 2024年には山田さん主演の『ビリオン×スクール』にて、山田さん、志田さん、神木さんの3人が共演したことも大きな話題になるなど、いまだにこのドラマでの共演が印象に残っている人も多いようだ。

 こうしたニュースを見ると、『探偵学園Q』の続編を大人になった彼らで見てみたいとも思ってしまう。

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