■再使用には「エネルギー回復期間」が必要

 ドラゴンボールは願いを叶えたあと“石化”し、一定期間使用できなくなる。この期間は、神龍が再び力を蓄えるための“エネルギー回復期間”とされており、ドラゴンボールの乱用を防ぐための重要なルールの1つでもある。

 地球のドラゴンボールは基本的に「使用後は1年間は使用不可」という設定だった。しかし、作中ではこの期間に多少の揺らぎも見られる。

 たとえば、ウーロンによる「ギャルのパンティ」の願いから1年を待たずして、悟空が再びドラゴンボール探しを始めている。また、「ナメック星編」でも、ドラゴンボールが復活してから1年経たずに再使用されていたケースがあった。

 これは、神龍が再び力を蓄える“エネルギー回復期間”と考えると、願い事の大きさによってその期間も変動するのは逆に納得かもしれない。

 ちなみに、デンデが神となり再構築された地球の神龍には、新たな使用間隔のルールが追加されている。

 この神龍は最大3つまでの願いを叶えることができるが、願いの数に応じて次の使用までの期間が変動するようになったのだ。「1つだけ願いを叶えた場合は約4カ月で再使用可能」、「3つすべて使い切った場合は1年」という仕様にアップデートされている。

 

 神龍の「願いを叶える力」は、『ドラゴンボール』という物語の魅力を支える大きな柱のひとつだ。しかし、その力は決して万能ではなく、願いの回数、内容、そして使用のタイミングなど、さまざまな「ルール」によって制限されていた。

 これらの制約があるからこそ、物語には緊張感とドラマが生まれ、キャラクターたちの選択に重みが加わっていったのだった。

  1. 1
  2. 2
  3. 3