
漫画やアニメの実写化作品で気になるポイントのひとつは、どれだけの再現度で原作を映像化できるかだろう。特にアクションシーンがある作品だと、俳優たちは肉体改造や殺陣のトレーニング、ワイヤーアクションなど、原作により近付けるためさまざまな試みをするものだ。
時には、普段あまりそのイメージがない俳優が圧巻のアクションシーンを披露し、驚かされることもある。今回はその中から、特に印象的だった“まさかの人物の殺陣シーン”を振り返っていこう。
※本記事には各作品の内容を含みます
■さすがの身体能力!『銀魂』堂本剛
アイドル界屈指の歌唱力を誇る、Kinki Kidsの堂本剛さん。俳優としても高い実力を誇る彼だが、ドラマや映画からは遠ざかっている時期もあった。そんな彼の意外な出演作のひとつが『銀魂』だ。
堂本さんが演じたのは高杉晋助。原作ファンからカリスマ的な人気を誇るキャラで、ダークな雰囲気を持つ剣術の達人だ。実写映画『銀魂』の中でももっとも重要なキャラの1人であり、殺陣のシーンも迫力満点に演出されている。
堂本さんは、本作の監督を務めた福田雄一さんとドラマ『33分探偵』でも一緒に仕事をしており、主演の小栗旬さんとは旧知の仲だ。作中では、小栗さん演じる主人公・坂田銀時と激しい戦いを見せ、抜群の身のこなしで銀時の攻撃を避けたり、華麗に刀を振るったりする姿を見せている。
本人はアクションシーンについて「殺陣は10代ぶりでしたし、何せ小栗くんは背が高いので大変でした」と語っていたが、さすがの身体能力の高さを見せていた。
本作はコミカルな作風も魅力だが、高杉の存在感は作品を引き締める役割も果たしている。堂本さんのキレのある殺陣シーンやシリアスな表情、独特の雰囲気は必見だ。
■最強キャラを演じた『るろうに剣心』福山雅治
シンガー・ソングライターとしても活躍する俳優・福山雅治さんは、『るろうに剣心 伝説の最期編』で主人公・緋村剣心の師匠である比古清十郎を演じている。
激しいアクションもこなし、作中最強との呼び声が高い比古を見事に演じた福山さん。比古というキャラクターはファンからの人気も高く、そのキャストに大きな注目が集まる事は必至だった。
そんなファンの期待に応えるように、主演の佐藤健さんは「比古役は福山さん以外考えられないくらいぴったり」と語り、強い存在感を放つ福山さんを絶賛していた。
特に、剣心との修行シーンは鬼気迫るものとなっている。圧倒的な実力を誇る比古を相手にすると剣心の剣術が全く通用しないという、作中でも重要なシーン。体格の違いを生かしつつ剣心を追い詰めていく姿からは、厳しいトレーニングを積んだであろうことがうかがえた。
アーティストとしての爽やかなイメージからは想像できないようなアクションシーンは、ファンならずとも見逃せない。