■冥王ハーデスに戦いを挑む場面で突然の最終回…『聖闘士星矢』

 1985年から連載が始まった車田正美さんの『聖闘士星矢』は、1990年49号が最終回だった。当時は「冥王ハーデス編」も佳境で、黄金聖闘士たちも終結して道を開くなど、集大成ともいえる展開だった。

 ハーデスの姉ともいえるパンドラは星矢たちに助力したため、双子神・タナトスによって殺害されてしまう。

 その後、タナトスと対決する星矢たちに、海皇ポセイドンから黄金聖衣(ゴールドクロス)が届けられる。黄金聖衣をまとって戦う星矢や瞬たち。一気に形勢逆転かと思いきや、しかしその黄金聖衣はタナトスによって粉砕されてしまうのだ。

 もはや絶望のなか、神の血によって蘇った聖衣は神聖衣(ゴッドクロス)に進化し、奮起した星矢はタナトスを圧倒。そしてもう一人の双子神であるヒュプノスも、神聖衣をまとった紫龍と氷河に倒された。

 そして最終回。残りは冥王ハーデス一人というところで、星矢の「ペガサス彗星拳」がさく裂。だが、ここで突然の連載終了となってしまった。

 この続きは『Vジャンプ』で連載されることとなるのだが……インターネットもない当時、星矢はどうなったのだろうとヤキモキした読者は筆者だけではないだろう。

 

 ここで紹介したのは、当時絶大な人気を誇っていた作品ばかりでいきなりの連載終了がとても残念だった。最終回前のエピソードから予想もできない終わりを迎え、茫然としてしまった読者も少なくないだろう。

 最終回が事前に告知されるのも寂しいが、突如最終回と知らされるのも読者からしたらツラいものである。

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