■日々の努力が生み出した“山界の死王”の説得力…『キングダム』長澤まさみ

 2019年に公開された映画『キングダム』は、原泰久さんの漫画を原作とした実写化作品で、春秋戦国時代末期の古代中国を舞台に、天下統一を目指す始皇帝の姿や、彼を支える李信をはじめとした武将たちの戦いを描いた物語だ。

 実写化では山﨑賢人さんや吉沢亮さんといった数々の人気俳優が名を連ねるなか、凄まじい殺陣シーンで魅了したのが、女優の長澤まさみさんだ。

 長澤さんは本作において、「山の民」と呼ばれる部族を束ねる女王・楊端和を演じた。“山界の死王”の二つ名でも知られる楊端和は、作中でも屈指の実力者で、物語を大きく動かす重要なキャラクターでもある。

 あまりアクションを演じるイメージのない長澤さんだが、楊端和の圧倒的な強さに説得力を持たせるため、役作りのために素振りをして剣を扱うための肉体づくりを徹底したという。しかも、より繊細に剣を扱えるよう、狙った位置に当てないよう寸止めをする鍛錬を、撮影中は毎日欠かさず続けていたそうだ。

 結果、長澤さんは楊端和の力強さを見事に再現。立ちはだかる無数の敵に怯むことなく、全身を使ったパワフルな攻撃で相手を薙ぎ倒していく姿は圧巻の一言に尽きる。

 両手にそれぞれ携えた剣を使ったり、天高く跳躍し上から切り伏せたりと、殺陣のバリエーションも実にさまざま。野性味あふれる美しい容姿もさることながら、戦場を蹂躙していくその力強さはまさに“山界の死王”そのものであった。

 見た目のみならず、アクション面でも完璧な楊端和の姿は、原作ファンも大いに納得したことだろう。 

 

 漫画の実写化では現実離れした凄まじい戦闘シーンも見どころの一つだが、今回紹介してきた女優たちは過酷なトレーニングによりハードなアクションを見事にものにしていた。

 実戦さながらの特訓や絶え間ない自主トレなど、どの作品も演者としてのストイックな一面が存分に発揮されており、アクションに迫力と説得力を生み出していたように思う。

 これまでのイメージとは一味違う彼女たちの圧倒的な殺陣の数々を、ぜひともご自身の目で確かめてみてほしい。

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