
漫画を原作とした実写化作品では、原作さながらの激しいアクションシーンが展開され、視聴者を熱くさせるものだ。なかでも人気女優たちが披露する「殺陣」のアクションは、その鮮やかさや躍動感で彼女らのイメージすらも一変させてしまう。
渾身の殺陣シーンに思わず驚かされてしまった、意外な女優たちを見ていこう。
※本記事には各作品の内容を含みます
■実戦さながらのトレーニングで培った圧倒的アクション『るろうに剣心』土屋太鳳
漫画原作の実写化作品のなかでも、圧巻の殺陣シーンで視聴者を魅了したのが、2012年に公開された映画『るろうに剣心』だ。その人気からシリーズ化され、現在までに全5作品が制作されている。
原作は和月伸宏さんの剣劇バトル漫画で、主演の佐藤健さんをはじめ、俳優陣のキャラクター再現度の高さ、そして超人的な動きを取り入れた壮絶なバトルシーンが見どころだ。
なかでも2作目『京都大火編』(2014年)から登場するキャラクター、巻町操を演じた土屋太鳳さんの激しいアクションシーンは圧巻だった。
「隠密御庭番衆」の先代御頭の孫娘である操は、主人公・緋村剣心の協力者でありながら、彼の宿敵である御庭番衆の御頭・四乃森蒼紫を慕っているという、複雑な立ち位置のキャラクターだ。
出演当時、土屋さんは10代であったが、幼少期から取り組んでいた日本舞踊やダンス、バレエなどの経験を活かし、役作りをおこなったという。
短刀を用いた斬撃はもちろん、力強い蹴り、側転や跳躍を交えたアクロバットな体術も披露。原作での操の必殺技「怪鳥蹴り」も見事に再現しており、その動きやキレは凄まじく、相手を全力で打ち倒そうとする気迫に満ちていた。
それまでアクション女優としてのイメージはあまりなかった土屋さんだが、本作を皮切りに『今際の国のアリス』(2020年)、『赤羽骨子のボディガード』(2024年)など、さまざまな作品で素晴らしいアクションを見せている。
本来の身体能力を活かした、土屋さんのしなやかで激しいアクションシーンは必見だ。
■曲者たちに立ち向かう無天一流の継承者『無限の住人』杉咲花
時代劇をテーマとした漫画作品は多くあるが、なかでも独創的な武器や流派、どこかダークファンタジーを彷彿とさせる独特の世界観で一躍話題を集めたのが、2017年に実写映画化された『無限の住人』だろう。
沙村広明さんの漫画を原作としており、不死身の肉体を持つ主人公・万次を俳優の木村拓哉さんが演じたことでも知られている。
奇抜な戦い方をするキャラが多く登場する本作において、殺陣を披露した意外な女優といえば、ドラマ、映画、CMとマルチな活躍を見せる杉咲花さんだ。本作で杉咲さんは、主人公・万次とともに数々の強敵と戦うメインヒロイン・浅野凜に抜擢された。
凜は「無天一流」の継承者で、父の敵討ちのために万次と協力し、剣客集団「逸刀流」に戦いを挑んでいくキャラクターだ。
撮影当時18歳だった杉咲さんは本作で初めて殺陣に挑戦したそうだが、当初は木刀を構えるだけでも苦心したという。だが、トレーニングはもちろん、着物に慣れるために日本舞踊の稽古を取り入れたり、自身の立ち姿や所作を動画撮影しチェックするなど、ストイックな姿勢で剣客としての立ち振る舞いを洗練していった。
1対1での斬り合いのみならず、大人数を相手取る場面や原作にも登場する必殺技「黄金蟲」も再現したりと、多種多様なアクションに取り組んだ杉咲さん。巧みなアクションだけではなく、復讐のために戦う凜の物悲しさや激情も、持ち前の演技力で絶妙に演じ切っていた。
これまでのイメージから一変、杉咲さんの剣客アクションの数々に魅了されてしまうこと間違いなしである。