■そして繰り返される戦い
スペースコロニー暮らしには、もちろんそれ以外のリスクも存在する。劇中では「コロニー落とし」のような質量兵器に使われたり、反乱鎮圧を謳って毒ガスを注入されたりもしていた。
さらにコロニー内でMS同士の戦闘が繰り広げられることも珍しくない。アニメ『機動戦士ガンダム』の第1話でもコロニー内で攻撃を開始したザクIIをガンダムが迎撃するところが描かれ、その戦闘でも多くの一般市民が犠牲になっていた。
ときには危険な思想を持つ組織が、コロニーの住民に対して無差別攻撃をしかけることも。『F91』では「バグ」と呼ばれる無人機動兵器がコロニー内に投入され、多数の住民の命が無惨に奪われている。
それにスペースノイドの側も地球に対して無慈悲な攻撃をしかける場面があり、それに巻き込まれるのも大半は地球に住む一般人である。そういった戦争の救いのなさも、ガンダム作品で描こうとしたテーマのひとつなのかもしれない。
このように宇宙世紀のガンダム作品におけるスペースコロニーの暮らしぶりについて、劇中で確認できた細かい描写や発言を振り返ってみた。最新作『ジークアクス』ではコロニー内の生活がどのように描かれるのか、そちらにも注目してみたい。