■テキサス宙域では戦艦まで撃沈
第37話「テキサスの攻防」では、アムロとともにGアーマーで出撃したセイラ。テキサスコロニー近くの暗礁空域で、マ・クベ大佐が率いる艦隊と激突する。
戦闘が始まるとまもなくアムロのガンダムと分離し、セイラはGファイターで戦闘を継続。アムロのガンダムはマ・クベが乗るギャンを追ってテキサスコロニー内部へと侵入していった。
そのためコロニー外の宙域は、セイラのGファイターと遅れて出撃してきたカイのガンキャノンが受け持つことになる。
ここでもセイラは素晴らしい活躍をみせ、メガ粒子砲とミサイルランチャーを次々リック・ドムに命中させて戦果を重ねた。
さらに第38話「再会、シャアとセイラ」では、セイラはGファイター単騎でマ・クベ艦隊に挑み、ムサイ級巡洋艦まで沈めている。あまりにも圧倒的な戦いぶりに、敵指揮官も「たった1機で攻撃を仕掛けるのか?」と恐怖の声をあげたほどである。
この一連の戦闘でセイラは、映像で確認できるだけでもMS4機、戦艦1隻を撃墜するという、アムロ顔負けの圧巻のパフォーマンスをみせている。
そしてホワイトベースがとどめを刺した沈みゆく戦艦を見つめながらセイラは、「やったわ、あっけないものね」と貫禄のひと言まで残した。その余裕ある姿は、ルウム戦役で5隻の戦艦を沈めた実兄シャア・アズナブルのようだった。
今回は紹介しきれなかったが、セイラは地球のベルファスト、サイド6周辺、ソロモン、さらに一年戦争の最終決戦が行われたア・バオア・クーなどでもエース級の働きをみせた。ホワイトベース隊ではアムロの戦績が突出しているだけで、連邦基準でいえばセイラも立派なエースパイロットである。
初代『ガンダム』以降、セイラが戦う機会はなくなったが、もしも彼女がその後も戦い続けていたら、どれほどのパイロットに成長したのだろうか。