
2026年1月からの放送開始が決定したアニメ『葬送のフリーレン』第2期。本作は独自のファンタジックな世界観や意外性のあるストーリーに加え、メッセージ性の高さで令和を代表するアニメ作品となった。
さらに魅力的なのは個性的なキャラクターの数々である。主人公のフリーレンら魔法使いはもちろん、勇者や戦士、僧侶、魔族と、それぞれのキャラクターたちの交流が見どころのひとつとなっていた。
中には、アニメ第1期の段階ではまだ登場していない人気キャラもいる。ここでは第2期での登場が期待される、アニメ未登場のキャラクターを紹介していこう。
※本記事には作品の内容を含みます
■七崩賢の生き残り「黄金郷のマハト」
圧倒的な力を持つ七崩賢の中でも、最強の存在だったのが「黄金郷のマハト」だ。彼はその名の通り、どんなものでも黄金に変えてしまう魔法「万物を黄金に変える魔法(ディーアゴルゼ)」の使い手だ。その魔法はまさに規格外。フリーレンをもってしても「魔法」と認識できず、「呪い」として無敵を誇っていた。マハトはヴァイゼという城塞都市を黄金に変えてしまい、大陸魔法協会の魔法使いによって何十年もその中に封印されている。
マハトは公式で行われているファン投票でも上位にランクインする人気キャラクターだ。彼を語るキーワードは「悪意」である。その「悪意」への認識の違いが、ヴァイゼをめぐる戦いでマハトとフリーレンたちを出会わせることになる。
とはいえ、どんな形であっても「俺は人類のことが好きになった。」と語るマハトは、大魔族の中でも異色の存在だった。
人間との関係性を重視するエルフであるフリーレン。それに対し、マハトは人間との関係性を重視する魔族という、対極の立ち位置にいる存在ともいえる。
一級魔法使い試験編でも存在感を見せたデンケンとの関係性は、マハトを語る上では欠かせない。ヴァイゼはデンケンの故郷だった。そして、人間を知る一環として彼に魔法を教えたのがマハトであり、デンケンの故郷を黄金郷にしてしまったのもマハトだ。魔族と人間であり、師弟でもあり、故郷を奪った仇でもあるという、入り組んだ関係性がドラマを生んでいく。
アニメ第2期では、黄金のマハト編がアニメ化されると予想される。複雑な内面を抱えるマハトのエピソードは、最大の見どころになるに違いない。
■未知なる大魔族「ソリテール」
ヴァイゼでの戦いではもう一人の大魔族が登場する。それこそが無名の大魔族「ソリテール」だ。ソリテールは一見すると無害な少女のようで、人間にも友好的だった。しかし、その見た目や物腰から受ける印象に反し、かなり凶悪な存在である。
フェルンはソリテールと遭遇した際、フリーレンの教えを思い出す。かつて彼女はフリーレンに、いま生き残っている大魔族の名前を一人残らず覚えさせられた。そして、「無名の大魔族と出会ったら迷わず逃げること。」と付け加える。
その理由は、名前が知られていないということは、出会った者たちを残らず殺してきた可能性が高いからだ。つまり、相当好戦的で、残虐な大魔族ということになる。フェルンはソリテールという名前を聞いて、知らない名前だと知り、その強さを一瞬で察していた。
このソリテールはマハトと同じく、「人間に興味がある魔族」だ。しかし、その本性は残虐非道で、人間の営みや生きてきた過程、そして死に際の言葉まであらゆることを聞き出し、知りたいと考える。そして、それらを知るためなら容赦なく傷つけ、殺す。
友好的に見えるが、フェルンがその体に染みついた死臭を感じるほどに人間を殺してきている。さらに、マハトと同等クラスの実力者で、全力のフリーレンの魔力量に匹敵するほどの強力な魔族であるために、フェルンとシュタルクをしても一瞬で殺されてしまう可能性もある危険な存在だった。
「大丈夫。怖くないよ。おいで。」「お姉さんと一緒にお話ししよう。」と話しながらも、人間を「観察対象」としか見ていない極めて凶悪な大魔族。改めて「人間と魔族の共存」が不可能だと思い知らされる、重要なキャラクター・ソリテールの活躍も期待されている。