ガンダムの異形MA「ユグドラシル」に異色すぎる「ジュネりん」も…ロボアニメ「デザインが奇抜すぎた」ヘンテコメカの味わいの画像
DVD「ガンダム Gのレコンギスタ 1」(バンダイナムコフィルムワークス) (C)創通・サンライズ・MBS

 等身大のロボットだと『鉄腕アトム』、巨大ロボなら『鉄人28号』……これらがロボットアニメのルーツともされ、それ以降、星の数ほど多種多様なロボットアニメが誕生した。

 視聴者として、とくに注目してしまうのが「メカデザイン」だろう。カッコよくて、おもちゃやプラモが欲しくなる機体があるなかで、あまりにも尖りすぎなデザインに衝撃を受けた機体も存在する。

 そこで長いロボットアニメ史のなかで、奇抜さにおいては他の追随を許さない個性的なロボットを振り返っていこう。

※本記事には各作品の内容を含みます。

■毛色が違いすぎる…? 『ガンダム』シリーズの特異メカ

 多くのメカが登場する、日本を代表するロボットアニメといえば、『機動戦士ガンダム』シリーズだろう。同シリーズには実にさまざまな機体が登場するが、とくに異彩を放つのが『ガンダム Gのレコンギスタ』に登場した大型モビルアーマー「ユグドラシル」だ。

 人型や生物をモチーフにした機体はガンダム作品の定番ではあるが、ユグドラシルに至ってはもはや生物ですらない。その見た目は「ほぼピラミッド」な、四角錐型のシンプルなデザインである。

 しかも攻撃手段は、巨大なビーム砲「テンダービーム」のみという潔さ。樹木から枝葉を伸ばすような異様なビームであり、その効果は広範囲に及ぶ。発射時のエフェクトが大樹を思わせることから、世界樹を意味する「ユグドラシル」の名がつけられている。

 ジオン製モビルアーマーの異色な造形や、『機動武闘伝Gガンダム』のガンダムファイターたちにも負けない、インパクトのあるデザインだった。

■女性モチーフだけどリアルすぎ?

 OVA『きらめき☆プロジェクト』に登場する巨大ロボット「ジュネりん」も相当尖ったデザインのロボットだ。

 女性をモチーフにしたロボットといえば、『マジンガーZ』のアフロダイA、『トランスフォーマー』シリーズのアーシー、ゲーム作品であれば『Z.O.E』のドロレスや、『バーチャロン』シリーズのフェイ・イェンなどが挙げられる。

 それらのデザインもかなり衝撃的だが、あくまで女性の姿をモチーフにしたロボットという一線は超えていない。しかしジュネりんは、ピンクのドレスに身を包んだ美少女が、そのまま45メートルの巨体になったようなリアルなデザインをしているのだ。

 完全に人間を大きくしただけかと思えばそういうわけでもなく、接合部にはネジ穴があるなどメカニカルな部分はしっかり存在する。見た目は美少女そのものなのに、よく見るとロボットと分かる絶妙なバランスで成り立っている。

 ちなみに出撃シーンは噴水が割れて下からドールハウスがせり上がってくるという、『マジンガーZ』のオマージュともいえるかたち。実は武装も凝っていて、ジュネりんのポシェットがハンマーになり、手鏡はカッターに変形。内蔵型のミサイルは口紅のようなデザインをしている。

 ほかにもいにしえのスクール水着をまとったような「潜水モード」、合体パワーアップ形態の「ハイパージュネりん」といった形態もあり、ロボットアニメのお約束もしっかり踏襲していた。

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