■我が道を突き進む! 強い気持ちを持ったヒロインたち
さまざまな苦難を経て、自分の道を進んだヒロインたちもいる。『機動戦士ガンダム』に登場したセイラ・マスもそうだ。
いわずと知れたシャア・アズナブルの妹であり、表舞台に出たら影響力の強そうな人物だが、『機動戦士ガンダムZZ』のなかで、セイラは投資家として活躍していることが明かされている。その際、兄の死を望むような発言をしていたのが印象的である。
漫画『機動戦士ガンダム ピューリッツァー -アムロ・レイは極光の彼方へ-』によると、セイラは戦災孤児を助ける財団を運営。ネオ・ジオン抗争が終結した翌年の宇宙世紀0094年の段階では、イギリスにてジュドー・アーシタの妹・リィナと暮らしている描写もあった。
また、『機動戦士ガンダムZZ』のヒロイン、ルー・ルカは、アニメ本編の最終話でジュドーとともに木星船団に志願し、旅立っている。その後のストーリーは複数の作品に描かれており、その一部を紹介したい。
松浦まさふみ氏による漫画『機動戦士ガンダム ムーンクライシス』(メディアワークス)では、ジュドーとルーらしき人物が地球圏へ帰還している。また、長谷川裕一氏の漫画『機動戦士VS伝説巨神 逆襲のギガンティス』では、ジュドーが「ルーに逃げられた」と発言するシーンもあった。
なお、映像作品である『EVOLVE../10 MSZ-010 ZZ-GUNDAM』では木星に旅立ったあとのジュドーとルーの様子が描かれており、ふたりは遠距離通信で仲睦まじそうな会話をしていた。
あらためて振り返ってみると、生き残ったガンダムのヒロインたちは芯が強く、たくましい女性が多いように思える。いまだ「その後」の姿が描かれていないキャラクターたちも、どのような道を歩むことになったのか、何らかのかたちで知りたいものだ。